選定理由 |
全国(北海道を除く)各地で生育地が急速に減少している。府内では非常に稀で、現在北部地域の一部でのみ確認されており、絶滅の恐れが高い。 |
形態 |
日当りのよい山地の草原にはえる多年草。茎は単一で高さ30〜70cm。葉は硬く、平行脈があり長披針形である。枝先から小型の複散形花序をだし黄色の小さな花をつける。花期は8〜10月。総苞片や小総苞片は細くて短い。果実は長さ約3mmの球形で、隆起線はやや硬い脈状である。
◎近似種との区別
同属の他種(ホタルサイコなど)に比べて、本種の葉は細長くて硬く、基部は茎を抱かない点が異なる。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:No.11,日本の野生植物草本II:280頁 |
分布 |
本州、四国、九州、朝鮮半島。
◎府内の分布区域
北部地域。 |
生存に関する脅威 |
草地植生の遷移、草地の開発、薬用の採集などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
草地環境(カヤ草地など)の維持を図るためには適度の草刈りなどが必要である。 |
特記事項 |
かつてはB. falcatumとされていたが山崎の研究(Yamazaki, 2001)によって上記の学名に改められた。 |