選定理由 |
北日本には広く分布するが、西南日本には生育地が少ない。府内の深泥池では1967年(桝井)以降記録がなく、現状では既に絶滅したか、あるいは絶滅の可能性が大きい。 |
形態 |
池沼、溜池、河川、水路などにはえる多年生の沈水植物。茎は長く伸び、水中葉は4個輪生し羽状に深裂する。花序は穂状で水面より突き出て直立し、水中葉より小さい葉の腋に花をつける。花期は5〜7月。秋になると葉が密集した殖芽を形成する。
◎近似種との区別
ホザキノフサモに比べて葉は大きく、裂片数はやや少ない。また花序の各節に緑色の気中葉がある点が異なる。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:No.66,日本の野生植物II:271頁,日本水生植物図鑑:No.19,日本水草図鑑:133頁 |
分布 |
北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、アジア、ヨーロッパ、アフリカ北部、北アメリカ。
◎府内の分布区域
南部地域(旧巨椋池跡では絶滅)。 |
生存に関する脅威 |
池沼、河川の開発、水域の埋立て、水質汚濁が減少の主要因であるが、帰化水草による競合の影響も考えられる。 |
必要な保全対策 |
池沼などの開発、改修の際には詳細な調査が必要である。 |