選定理由 |
全国的に生育地が急速に減少しており、府内においても生育地が非常に限られている。現状では絶滅の恐れが高い。 |
形態 |
ため池、河川などにはえる多年生の沈水植物。葉は4〜5輪生で、気中葉のある花序を水面上に出し、上に雄花、下に雌花をつける。花期は7〜9月。
◎近似種との区別
フサモにたいへんよく似ているが、花序の気中葉が粉を吹いたような緑白色(フサモは鮮緑色)になる傾向がみられ、雄花の花弁や雌花のがく筒にはごく小さな突起がある。秋にできる殖芽がフサモに比べて細長い棒状となる点が異なる。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:No.36,日本の野生植物II:271頁,日本水生植物図鑑:47頁,日本水草図鑑:136頁 |
分布 |
本州(茨城県以西)、四国、九州。
◎府内の分布区域
中部地域、南部地域(旧巨椋池跡では絶滅)。 |
生存に関する脅威 |
池沼、河川の開発、水域の埋立、水質汚濁が減少の主要因であるが、帰化水草による競合の影響も考えられる。 |
必要な保全対策 |
池沼などの開発、改修の際には詳細な調査が必要である。 |