選定理由 |
分布域は広く、近畿地方以東では普通に見られるが、府内では草地が少なく、もともと生育地が限られており、現状では絶滅の恐れが高い。 |
形態 |
山野の草原にはえるつる性の多年草。葉は10〜16個の小葉からなる偶数羽状複葉で、先端は分枝する巻きひげとなる。托葉は大きい。花は赤みがかった紫色で、密に一側に偏って総状花序につく。花期は8〜10月。
◎近似種との区別
クサフジに比べて托葉が大きく硬い。花はクサフジより遅れて秋に咲き、花色が赤みがかる。また本種の葉は乾燥すると暗赤褐色となるのが特徴である。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:No.216,日本の野生植物II:197頁 |
分布 |
北海道、本州、四国、九州、琉球、朝鮮半島、中国大陸、モンゴル、樺太、アムール、ウスリー、シベリア。
◎府内の分布区域
北部地域(丹後地域)、南部地域(貴船では絶滅したと思われる)。 |
生存に関する脅威 |
土地造成、草地開発、道路工事などが主要因である。 |
必要な保全対策 |
道路整備の工事などの際には詳細な調査が必要である。 |
特記事項 |
大陸系の遺存種と考えられる。 |