選定理由 |
府内各生息地で個体群の著しい減少が認められる。 |
形態 |
体長6cm程度。体高は高く、扁平する。口ひげは1対で側線は完全。体色はオリーブ色で特にオスで顕著。
◎近似種との区別
近縁のヤリタナゴとくらべ背鰭と尻鰭基底部の鞘状鱗が約2列と多い。 |
分布 |
濃尾平野以西の本州、淡路島、四国瀬戸内海側、鹿児島県北西部の高松川までの九州。
◎府内の分布区域
宇治川、桂川、木津川、由良川、鴨川、琵琶湖疏水、久美浜町蓮池等。 |
生態的特性 |
餌は、主にユスリカ幼虫などの小型の底生動物を好む。4〜8月にドブガイやマツカサガイなどの淡水二枚貝に産卵する。平野部の水のきれいなやや流れのある細流や本流から引かれた灌漑用水などに多い。桂川嵐山周辺ではヤリタナゴと混棲している。 |
現状・脅威・保全 |
特に生息地保護対策は行われていない。河川改修による生息場所の消失、産卵用淡水二枚貝の死滅による再生産の阻害、魚食性外来魚による食害、飼育愛好家による過剰採集が脅威である。生息場所と淡水二枚貝の保全、魚食性外来魚の侵入防止が必要である。 |