選定理由 |
本種の生息数の減少が全国的にみられる。 |
形態 |
側線は完全で1対の短い口ひげを持つ。肩部の暗青色の斑点と体側の暗色縦帯が顕著。繁殖期のオスでは尻鰭後縁および腹鰭前縁部の白色部が顕著である。 |
分布 |
濃尾平野、琵琶湖・淀川水系と岡山県高梁川水系以東の山陽地方に分布。
◎府内の分布区域
桂川、宇治川、木津川、鴨川、琵琶湖疏水など。
◎近似種との比較
別亜種のアカヒレタビラA. tabira subsp. Rは太平洋側で利根川以北、島根県以北の本州に生息する。また、セボシタビラA. tabira subsp. Sも熊本県緑川水系を南限として、福岡県筑後川・矢部川水系、福岡市郊外、壱岐島に分布する。 |
生態的特性 |
本亜種は付着性藻類を主食とする雑食性魚で、4月下旬から7月にかけてタテボシ、セタイシガイ、ドブガイなどに産卵する。河川敷内の池や灌漑用水路に多い。 |
現状・脅威・保全 |
特に生息地の保護対策は行われていない。京都市内の深泥池と宝ヶ池ではオオクチバスとブルーギルの密放流後、絶滅した。河川改修による生息場所の消失、産卵母貝死滅による再生産の阻害、魚食性外来魚による食害、飼育目的での乱獲が脅威である。生息場所の保全、産卵に必須の淡水二枚貝の保全、魚食性外来魚からの隔離、飼育目的の乱獲防止の必要がある。 |
その他 |
日本固有種 |