選定理由 |
産地が局限されており、個体数も少ない。 |
分布 |
本州(中部以西の暖地)、四国(徳島県)、九州南部、沖縄県、台湾、中国大陸南部からインドシナ半島。
◎府内の分布区域
中部地域。 |
生存に対する脅威 |
森林伐採、空中湿度の低下、道路改修。 |
必要な保全対策 |
薄暗く湿度の高い環境が不可欠である。根茎は這うが、繁殖力は弱い。小さな群落を作るので、安全のために一部を移植することも重要だろう。 |
特記事項 |
従来の報告の中にはタンゴワラビが混じっている可能性があり、再検討が必要である。 |
形態 |
常緑性だが、京都府ではほぼ夏緑性となる多年草。葉は2回羽状複性、卵状三角形から広卵形。最下羽片には長い柄がある。小羽片基部は切型で、無柄。葉柄基部の鱗片は膜質で早落性。ソーラスは線形で、中肋に接して並ぶ。
◎近似種との区別
本種とタンゴワラビはよく似ており、ソーラスのつき方(タンゴワラビは中間生)で判断する。シロヤマシダは京都府からは未知(以前の報告は誤り)。
◎参照 原色日本羊歯植物図鑑;pl.57-309,139頁(1959),日本の野生植物 シダ;pl.173-1,255頁(1999),改訂・近畿地方の保護上重要な植物;(No.5116、準)(2001) |