選定理由 |
個体数が極めて少ないが、種の認識がやや難しく、今後の情報を待つところである。 |
分布 |
本州(千葉県以西)、四国、九州、中国大陸南部。
◎府内の分布区域
南部地域(京都市・乙訓地域)。 |
生存に対する脅威 |
森林伐採、空中湿度の低下。 |
必要な保全対策 |
原生林や高湿度のスギ林に見られるもので、湿度低下で容易に消失する。自生地の周辺に常緑樹を植え、湿度を保つようにする。人工繁殖は容易である。 |
形態 |
イワヘゴとオオクジャクシダとの中間的な形質をもち、おそらく両種の交雑から派生してきた種と思われる。ソーラスは中間生またはやや羽軸寄りにつく。
◎近似種との区別
イワヘゴに比べて鱗片はほぼ全縁で、葉脈は表面に凹入する。イヌイワヘゴに比べて、鱗片は黒色。オオクジャクシダに比べて鱗片は黒く、ソーラスは中間から羽軸寄り。
◎参照 新日本植物誌 シダ;437頁(1992),日本の野生植物 シダ;pl.113-4,187頁(1999),改訂・近畿地方の保護上重要な植物;(No.5082、準)(2001) |