| 選定理由 |
府内ではもともと稀であるうえに、園芸採取の危険にさらされている。 |
| 分布 |
本州から九州、朝鮮半島南部、台湾、中国大陸。
◎府内の分布区域
中部地域（現状不明）、南部地域（京都市・乙訓地域、山城中部地域）。 |
| 生存に対する脅威 |
園芸採取、造成工事、空中湿度の低下。 |
| 必要な保全対策 |
具体的な産地は公表すべきでない。石灰岩などの岸壁に着生することが多く、工事にあたっては注意が必要。移植や栽培は困難。湿度さえあれば、乾燥には比較的耐える。 |
| 形態 |
常緑の多年草。根茎は斜上から匍匐し、葉を密に出す。葉は３回羽状、狭三角形から三角状卵形。小葉は倒三角状卵形から扇形、ソーラスを一個ずつつける。葉軸は紫褐色−赤褐色で光沢がある。
◎近似種との区別
ホウライシダ（府内に逸出）は通常２回羽状複生で、ソーラスは各小葉に２〜４個ずつ付く。クジャクシダは葉が鳥足状に分岐し、全体で広い扇型になる。
◎参照 原色日本羊歯植物図鑑；pl.20-118,65頁（1959），京都府草木誌；４頁（1962），しだの図鑑；111,113（1986），日本の野生植物 シダ；pl.64-1〜2,125頁（1999） |
