選定理由 |
府内では、現在自生地は二ヶ所であり、個体数も少ない。 |
分布 |
国内では北海道から九州まで見られるが、暖地では稀。アムールから済州島にも知られる。
◎府内の分布区域
中部地域、南部地域(絶滅)。 |
生存に対する脅威 |
空中湿度の低下。 |
必要な保全対策 |
通常石灰岩の岸壁に見られ、遺存種の性格がある。繁殖が遅く、性質もデリケートであるから、周辺部の環境を含めて保全するのが最良である。 |
形態 |
夏緑性の多年草。岸壁などに着生し、葉は長さ6〜25cm、薄い草質で2回羽状中裂〜深裂。葉柄は短くて、関節を持たず、葉軸とともに折れやすい。ソ−ラスはやや辺寄りにつき、包膜は丸い袋状で、頂点が不定に破れる。
◎近似種との区別
特異な包膜と短い葉柄に気をつければ、他種と間違うことはない。
◎参照 京都府草木誌;11頁(1962),しだの図鑑;151,153(1986),日本の野生植物シダ;pl.147-2〜3,226頁(1999) |