選定理由 |
舞鶴市で1969年に一度確認されたが、以後記録がない。その標本は東京大学農学部、京都大学にある。 |
分布 |
本州、四国、九州、朝鮮半島、アムール地方、中国大陸北部。
◎府内の分布区域
北部地域(中丹地域)。 |
生存に対する脅威 |
園芸採取、遷移の進行。 |
必要な保全対策 |
やや明るい岩上に自生するので、遷移が進んで暗くなると消える。また、石灰岩上などに遺存する傾向があり、条件が悪くなるようなら人工繁殖が望ましい。 |
形態 |
岩上に着生する多年草だが、葉は冬に枯れる。大きさには変化があるが、京都府産では葉長数cmのことが多い。葉は不完全な単羽状複生で、短い根茎から叢生する。羽片や裂片には丸みがある。ソ−ラスは裂片の辺縁に近くつき、包膜は椀型。
◎近似種との区別
イワデンダは完全な単羽状になり、羽辺の先端は尖る傾向がある。イヌイワデンダはイワデンダとコガネシダとの中間的な種だが、府内での確認例はまだない。
◎参照 原色日本羊歯植物図鑑;pl.24-137,76p(1959),新日本植物誌 シダ;578頁(1992),日本の野生植物 シダ;pl.146-5,225頁(1999),改訂・近畿地方の保護上重要な植物;(No.5124、C)(2001) |