選定理由 |
府内では、45年前の丹後での記録を最後に報告がない。すでに絶滅の可能性もある。 |
分布 |
本州(暖地)、四国、九州、済州島、中国大陸。
◎府内の分布区域
北部地域(丹後地域)。 |
生存に対する脅威 |
河川改修、森林伐採。 |
必要な保全対策 |
日陰と空中湿度の保持が不可欠。人工繁殖は比較的容易。 |
形態 |
常緑の多年草。湿度の高い森林や川沿いの崖などに群生する。根茎は径約3mmで長く這い、緑色を帯びる。葉はまばらに出て、単羽状、薄い草質。葉柄と中軸は光沢のある紫褐色を帯び、折れやすい。羽片は前側がよく発達し、ソーラスは羽片の辺縁と中肋の中間または辺縁よりに並ぶ。
◎近似種との区別
日本産には他にナンゴクホウビシダ、ヤクシマホウビシダなどがあるが、京都府からは未発見。イワデンダ科のノコギリシダは外形や生態が似るが、葉は硬い紙質である。
◎参照 原色日本羊歯植物図鑑;152頁(1959)(ただし図版65ー345はナンゴクホウビシダ),京都府草木誌;115頁(1962),しだの図鑑;83,85頁(1986),日本の野生植物 シダ;pl.86-1〜2,151頁(1999) |