選定理由 |
もともと希少であったが、近年激減し、20年以上にわたって記録がない。 |
分布 |
北海道から九州(温帯域中心)、朝鮮半島、中国大陸。
◎府内の分布区域
北部地域(絶滅?)、中部地域(絶滅?)、南部地域(京都市・乙訓地域)(現状不明)。 |
生存に対する脅威 |
森林伐採、空中湿度の低下。 |
必要な保全対策 |
デリケートな性質をもった種類であり、周辺部を含めて現場の環境を維持するしかない。 |
形態 |
地上部が冬枯れする多年草。地上部はほぼ水平に展開する一枚の葉と、直立する葉状茎からなる。葉は2〜3回羽状深裂し、小羽片の裂片は狭楕円形で円頭から急尾頭。小羽片の基部は無柄で、裂片から流れる翼がある。胞子嚢は直立する葉状茎につき、全体的に細長い。
◎近似種との区別
ナツノハナワラビは葉が3〜4回羽状になり、裂片は羽軸に流れ込まない。また胞子嚢をつける葉状茎は、各枝が斜めに開き、全体として円すい花序の形になる。
◎参照 原色日本羊歯植物図鑑;pl.7-44,30頁(1959),京都府草木誌;3頁(1962),日本の野生植物 シダ;pl.21-4,69頁(1999) |