選定理由 |
夏鳥として府内に生息して繁殖する。繁殖個体数は極めて少ないが、近年減少はしていない。 |
形態 |
全長19cm。翼開長45cm。全身くすんだ黒褐色で白色部はなく、翼の上面には淡色帯がある。翼はやや短く、尾の切れ込みは浅い。 |
分布 |
夏鳥として日本近海に渡来し全国の離島で繁殖し、非繁殖期は東南アジアの海域やインド洋で越冬する。舞鶴市沓島で集団営巣している。台風の時などに府内内陸部に落下することがある。
◎府内の分布区域
北部地域の海域。 |
生態的特性 |
海面を比較的高く飛ぶ。海の表面に浮上した甲殻類や小さな魚を嘴でつまみ上げて食べる。地面に約0.5mの巣穴を堀ったり岩の隙間を巣場所とする。6月に1卵産卵し、雌雄で40〜50日間抱卵し、8月にふ化する。雛は60〜70日で巣立つ。夜になると営巣地へ戻ってきて雛へ給餌する。 |
生息地の現状 |
沓島の急な斜面で集団営巣している。夜間100羽以上の帰島が確認されている(八木昭氏私信)。繁殖地が府内に1ヶ所しかなく、斜面の自然崩落による営巣環境の悪化が心配される。営巣地への立ち入り規制や重油運搬タンカー事故の予防や発生時の対応が必要である。 |