ミズナギドリ目 ウミツバメ科
ヒメクロウミツバメ
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
選定理由 | 夏鳥として府内に生息して繁殖する。繁殖個体数は極めて少ないが、近年減少はしていない。 |
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形態 | 全長19cm。翼開長45cm。全身くすんだ黒褐色で白色部はなく、翼の上面には淡色帯がある。翼はやや短く、尾の切れ込みは浅い。 |
分布 | 夏鳥として日本近海に渡来し全国の離島で繁殖し、非繁殖期は東南アジアの海域やインド洋で越冬する。舞鶴市沓島で集団営巣している。台風の時などに府内内陸部に落下することがある。 ◎府内の分布区域 北部地域の海域。 |
生態的特性 | 海面を比較的高く飛ぶ。海の表面に浮上した甲殻類や小さな魚を嘴でつまみ上げて食べる。地面に約0.5mの巣穴を堀ったり岩の隙間を巣場所とする。6月に1卵産卵し、雌雄で40~50日間抱卵し、8月にふ化する。雛は60~70日で巣立つ。夜になると営巣地へ戻ってきて雛へ給餌する。 |
生息地の現状 | 沓島の尾根を中心に集団営巣している。日本国内で最大規模の集団営巣地である(Satou et al. 2010)。 |
生存に対する脅威 | 営巣地が府内に1か所しかなく、営巣地への立ち入りやドブネズミなど外来捕食者の侵入、重油運搬タンカー事故などが脅威となる。 |
必要な保全対策 | 島への立ち入り規制やドブネズミの侵入予防や発生時の対応が必要である。 |
関係法令 | 京都府絶滅のおそれのある野生生物の保全に関する条例(指定希少野生生物) |
文献 日高(監)(1996)、京都府(1993)、真木、大西(2000)、Satou et al.(2010)、高野(1982)
執筆者 須川恒、狩野清貴