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分類 | 組織地形 |
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細分 | 地すべり地 |
地域 | 宮津市字上世屋 |
選定理由 | 教育上、地形研究上注目すべき地形。 |
概要 | 丹後半島の世屋高原には、400~600mの高度を示す小起伏面が広がっている。この小起伏面とその縁辺部に、急斜面と緩斜面がセットとなった大規模な地すべり地形が多数発達している。この地域では木子泥岩層の分布域に地すべり地形が密集発生する傾向が強い。地すべりの発生には、すべりやすい層理を持つ泥岩の存在、隆起による下刻と深い谷地形の形成に伴う重力的不安定状態が要因として関与している。このため、移動体は谷の下流方向へすべっているものがほとんどである。 地すべり地の移動堆積域は、緩傾斜でかつ湧水に恵まれるため、山間部での集落や水田として利用されていることが多い。丹後地方では、宮津市上世屋や木子など多数の高位置集落が地すべり地を利用して立地していたが、1963年(昭和38年)豪雪を契機に多くが廃村化してしまった。上世屋周辺では一部で観光開発が進んだために、地すべり地の形態が改変されて、原形を失ったものも見られる。 |
執筆者 山脇正資
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