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びかせきみしけら
微化石ミシケラ
Misikella hernsteini
Misikella posthernsteini
京都府カテゴリー | 消滅危惧 |
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2002年版 | 消滅危惧 2002年版を参照する |
分類 | 化石 |
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細分 | コノドント |
時代区分 | 中生代三畳紀新世後期 |
地域 | 宇治市池尾喜撰山大橋 |
選定理由 | 丹波帯で本化石の確実な産地として重要である。 |
分布 | ジュラ紀付加体中のチャートブロックで報告例は少ないが各地で認められる。 京都市西京区と亀岡市篠町の境界付近に三畳紀新世のチャートが認められている(Isozaki and Matsuda 1980)。 |
特徴(特異性) | Misikella hernsteini、Misikella posthernsteini は、三畳紀新世最後期レーチアンの年代を指示するコノドントで、約150ミクロン前後と小さく発見されにくい。 |
現状 | 道路の側壁で既にコンクリートが吹きつけてあり採集できない。本露頭は、宇治川に沿って走る主要地方道の大津南郷宇治線の曽束大橋から府道242号に約150m入った二尾の釣瓶谷に位置する。直ぐ北側に京滋バイパスの笠取インターチェンジがあり、近年交通量も徐々に増えてきたようである。 醍醐山塊─宇治地域で、付近はⅠ型地層群に属している。Ⅰ型地層群は、ジュラ紀新世の砕屑岩を主体とする付加体で、チャートや緑色岩がブロックやレンズ状に取り込まれた地層群である。本地点と類似する露頭は、醍醐山塊で2か所(楠 1989、2001)で、確実にMisikella属のコノドントを入手できるという点で貴重である。 コンクリートが吹きつけてあるが、約1cmのチャートと1~3mmの頁岩の細互層で、ゼンマイのように細かくクルクル回った褶曲構造をなしており、黒色から濃いグレーの色調を帯びた三畳紀新世に特徴的な産状を呈している。褶曲が著しいため、劈開も発達しており細かく割れやすく、道路際ではたいてい網をかぶせた後、コンクリートの吹きつけを施され、露頭がなくなっているため、何らかの保護が必要である。 |
保存に対する脅威 | 道路が大きくカーブする地点の角に当たり、京滋バイパス工事にともなう取り付け道路の拡幅時、露頭全体にコンクリートを吹きつけている。露頭東側約15mには道が急カーブするとともに湧水をともなう断層が認められるため、将来的には道路工事が行われ露頭そのものが削り取られてなくなる可能性もある。 |
執筆者 楠利夫
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