クモ目 トタテグモ科
キノボリトタテグモ
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |
選定理由 | 環境省の準絶滅危惧種に指定されており、京都府でも生息地が限定されているため。 |
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形態 | 体長メス10~12mm、オス6~10mm。全体が黒紫色。液浸にすると頭胸部は褐色となる。 |
分布 | 本州(関東地方以南)、四国、九州、南西諸島。 ◎府内の分布区域 京都府では、京都市、八幡市、京田辺市で採集または確認されている。 |
生態的特性 | マツ、ヒノキ、スギなどの木の幹に長さ2~3cmの袋状の住居をつくり、片開きの扉をつける。住居や扉の表面は樹皮やコケで擬装されている。コケのはえた石垣や岩の上にも住居をつくることがある。本種は、住居の口縁に第1脚をかけ、扉を少し持ち上げて待機し、近くを通る昆虫などを捕えて住居の中で摂食する。7~9月に産卵する。卵のうあたりの卵数は30~130。孵化した仔グモは翌年の4月まで親と同居し、その後に分散する。成体になるまでの期間はわかっていない。 |
生息地の現状 | 神社、仏閣、城址などでの発見が多い。中部地方では、海岸から標高700mの山地まで広く分布する。これは年平均気温が12℃以上の地域である。 |
生存に対する脅威 | さまざまな開発行為や神社、寺院の改築などによって、大木や古い石垣などが消失すると生息不能になる可能性が高い。 |
必要な保全対策 | 森林の開発や神社、寺院等の改築において、大木や古い石垣を可能な限り残存させるような方策が求められる。 |
その他 | 日本固有種 |