翼手目ヒナコウモリ科
モモジロコウモリ
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 要注目種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 生息洞窟の減少や消滅などによる生息環境の悪化によって、個体数が激減している。 |
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形態 | この属の種としては足が大きく、大腿部腹側に白っぽい毛が目立つ。 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州のほか、いくつかの島部。 ◎府内の分布区域 近畿各地から知られ、京都府からも生息していることが想像されていたが、2003年以降、ついに南丹市、京丹波町、京都市からあいついで生息が確認された。 |
生態的特性 | 昼間は洞窟を隠れ家にし、数百から数千頭の群れをつくる。 |
生息地の現状 | 南丹市美山町の京都大学芦生研究林でカスミ網調査により2頭、京丹波町の導水路で17頭、京都市右京区嵯峨水尾の隧道から約400頭が確認された。これらはすべて京都府の中部地区であるが、今後の調査によっては北部や南部からも生息が確認される可能性が考えられる。 |
生存に対する脅威 | 鍾乳洞など洞窟の環境悪化、洞内での人による妨害。人工洞の消失。 |
必要な保全対策 | 昼間の隠れ家である鍾乳洞や鉱山廃鉱などの洞窟類の環境を変えない。コウモリが利用する洞窟に人が入らない、洞内でたき火を絶対にしないようにする、懸下するコウモリに灯りを照らさない、及び触らないようにする。そのために、コウモリが利用する洞窟に、人が入れないような、しかしコウモリが通れるような扉を設ける。観光鍾乳洞の場合は、コウモリの一年を通した移動や個体数変動を調べて、観光客のための灯りを確保する場所を決定する、及びコウモリの移動や懸下が妨げられないようにする。 |
改訂の理由 | 近隣の府県からは生息情報があったが、京都府からはこれまで記録がなかった。しかし新たに、南丹市、京丹波町、京都市から生息が確認されたが、その数は500頭に満たない。 |
執筆者 前田喜四雄