子嚢菌門 ボタンタケ目 オフィオコルディセプス科
マルミアリタケ
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 近年、急速に減少してきている。府北部ではシカなどの食害による林床の乾燥化で引き続き減少が懸念される。 |
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形態 | 子実体はタンポ形で細長く、黄色。頂部に径2~3mmの結実部がつく。子嚢殻は斜埋生で孔口部が少し突き出る。 ◎近似種との区別 子実体は寄主に直根でつき、細根分枝型のものをアシブトリアリタケ(C. sp.)という。図鑑上もアリタケ(O. japonensis (Hara) G. H. Sung, J. M. Sung, Hywel-Jones & Spatafora)との混同が激しい。両種は子嚢や胞子の大きさははっきり異なるとされるが、府内のアリタケの記録には精査が必要である。 |
分布 | 日本全土。 ◎府内の分布区域 京丹後市大宮町、福知山市大江町、南丹市園部町、宝ヶ池、北白川、大文字山(京都市左京区)、清水山(京都市東山区)、城陽市など。多数発生、分布していたが、減少してきている。 |
生態的特性 | 地中や朽木内のムネアカオオアリ、クロオオアリ、ミカドオオアリなどから子実体が発生。3~6月に多いが、夏や冬の雪の中でも発見することがある。 |
生育地の現状・脅威 | 比較的多い種と考えられていたが、最近になって減少してきている。 |
文献 清水(1997)、吉見(1986)、奥沢(2012)、日本冬虫夏草の会(2014)
執筆者 吉見昭一(原文)、佐久間大輔(改変)