担子菌門 ハラタケ目 キシメジ科
マツタケ
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |
選定理由 | 京都府は主要な生産地であり発生していたが、近年激減してしまった。 |
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形態 | 傘は径8~10(最大45)cm、初め半球体、のち中高の饅頭形となる。幼菌時は柄につば状被膜が残るが消失しやすい。肉は白色で堅い。柄は10~15cm×1.5~2cm。つば状被膜より上は白色、下部は傘表面と同様の茶褐色から黒褐色のささくれた鱗片がある。ヨーロッパ、北アメリカのT. Caligatum(Viv.)Rickenは同一種とも言われている。 |
分布 | 日本全土。岩手県、広島県の生産量が多い。(T. Caligatum:北アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、アルジェリア、朝鮮半島、中国大陸、モロッコ、台湾、チェコスロバキア)。 ◎府内の分布区域 1955~60年をピークとして減少、現在主産地は船井郡。 |
生態的特性 | 主にアカマツ、時にツガ、シラビソ、クロマツ、エゾマツ、稀にトドマツ林に発生する。昔は燃料用の落葉掻きでアカマツ林地は整地され、養分が少なくなり、マツタケ発生に好環境をつくっていた。 |
必要な保全対策 | 絶滅危惧種ではないが、西日本の食生活に深くかかわってきたキノコだけに、マツタケモドキやショウゲンジとともにアカマツ林を保護し、増やす方法を考える必要がある。山の手入れが必要である。 |
文献 今関、本郷(1957、1987)、今関ほか(1988)、小川(1983、1984)、本郷(1994)、吉見(1986)
執筆者 吉見昭一(原文)、佐久間大輔(改変)