種子植物
種子植物 イネ科
種子植物 イネ科
マンゴクドジョウツナギ
Glyceria × tokitana Masumura
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | ドジョウツナギとヒロハノドジョウツナギとの交雑種で、熊本県で記載された。その後、福岡県、愛媛県、香川県、岡山県などでも見つかり、京都府にも点在することが判明した。今のところ数か所の小川の岸辺、溜池の岸辺で発見されている。京都府内での実態はまだ不明であるが、産地、個体数ともに少ない。 |
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形態 | ドジョウツナギにくらべて、茎は高さ90~190cmになり、果実期でも花序は斜上開出し、葯は裂開せず中空。ドジョウツナギの茎は通常高さ100cmまで。 ◎参照 京都植物24(5): 8、植物分類,地理40:163-166 |
分布 | 関西以西の本州、四国、九州。 ◎府内の分布記録区域 南丹地域、乙訓地区。 |
生存に対する脅威 | 湿地や溜池の埋め立ておよび改修。農耕地帯の小川の改修、圃場整備。農薬(とくに除草剤)使用。 |
必要な保全対策 | 湿地や溜池の埋め立てや改修、小川の改修。圃場整備などに先立つ詳細な生物調査が必要である。そのうえで諸開発の適否を判断すべきである。 |
特記事項 | 片方の親と推定されるヒロハノドジョウツナギは、府内では現在は北部地域でしか発見されていない。ドジョウツナギ類は多年草であり、過去にはヒロハノドジョウツナギが南部にまで分布していたと思われ、学術的に興味深い。 |
その他 | 日本固有雑種 |
執筆者 津軽俊介、光田重幸