種子植物種子植物 カヤツリグサ科
ヒメホタルイ
Schoenoplectus lineolatus (Franch. et Sav.) T. Koyama, Scirpus lineolatus Franch. et Sav.
| 京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
|---|---|
| 2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
| 環境省カテゴリー | なし |
| 近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
| 選定理由 | 過去、標本の採集例は向島、鹿谷（竹内 1962）と村田源著『近畿地方植物誌』（2004）166頁に金井戸とあり、前者と合わせて3か所にすぎなかったが、今回の調査で南丹地区にはまとまった個体数があることがわかった。 |
|---|---|
| 形態 | 溜池の畔や砂質の湿地にはえる小型の多年草。細長い地下走出枝を引き秋季には先端に紡錘形の越冬芽ができる。茎は円柱形、地下走出枝の節から単生し1列に並び高さ7～20（ときに30）cm。小穂は1個、側生状で無柄、狭長楕円形、長さ7～10mm、幅3mm、鋭頭で黄褐色。果実は広倒卵形、両凸のレンズ状、長さは2mm、黒褐色で光沢がある。刺針状花被片は4～5個、下向きにざらつく。同属の植物で、茎が細い円柱形、高さが30cm以下、地下茎を引き先に越冬芽ができるものはほかにない。 ◎参照 原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ（保育社 47版） 213、日本の野生植物 草本Ⅰ（平凡社）178、日本カヤツリグサ科植物図譜（平凡社）676-677 |
| 分布 | 北海道、本州、四国、九州、沖縄県、台湾。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域、南丹地域、京都市域南部。 |
| 生存に対する脅威 | 溜池の埋め立てや改修、農薬の流入、河川の改修や河川敷の利用、シカの食害。 |
| 必要な保全対策 | ほとんどが溜池の浅いところで見つかっているが、軟らかいため減水期にシカによる食害に遭いやすい。目立たない植物であるだけに、溜池の埋め立てや改修、河川改修や河川敷の公園化などに先立つ詳細な生物調査が必要である。 |
執筆者 津軽俊介、山本義則
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