種子植物 カヤツリグサ科
オオイトスゲ
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 産地が限られ、過去現在を通じて標本の採集例がきわめて少ない。近年、京都西山地域で群生地が発見された(山崎、橋屋 京都西山周辺の植物目録・1999)。京都府内で生存が確認されたのは、現在のところここだけである。 |
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形態 | 山地林下にはえる。まばらに叢生し長く丈夫な走出枝を伸ばす。茎は高さ30~50cm、基部の鞘は淡褐色から淡黄褐色で、西山の群生地では濃淡、色調に変異がある。葉は幅2~3mm。小穂は2~4個、直立、頂小穂は雄性、側小穂は雌性。雌花鱗片は淡色。果胞は長さ3~3.5mm、無毛。関東に多いホンモンジスゲに似ている。これの基部の鞘は褐色。果胞は有毛である。京都府のもので似ているものはイトスゲであるが、植物体は小さく、有花茎は高さ15~30cm、葉は幅0.3~1mm。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)160、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)268、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)326-327(シロイトスゲとして)。 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州、台湾。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域(調査不充分)、京都市域(現状不明)、乙訓地区。 |
生存に対する脅威 | 山地開発、林道の拡幅や新設。 |
必要な保全対策 | 開発および林道の拡幅や新設に先立つ詳細な生物調査が必要である。そのうえで諸開発の適否を判断すべきである。 |
執筆者 津軽俊介