種子植物 カヤツリグサ科
イトスゲ
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 村田:近畿地方植物誌(2004)155頁に比叡山・大文字山との記録があるほか、大本花明山植物園には約40年前鷲峰山で採られた標本が保管されているのみで、近年の標本採集や確認の情報はない。 |
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形態 | 山地林下にはえ、まばらに叢生し地下茎を引く多年草。茎は高さ15~30cm、鈍3稜形平滑。葉は軟らかく、普通内巻きし幅0.3~1mm。基部の鞘は淡褐色。小穂は2~3個。頂小穂は雄性、線形で長さ10~15mm。その他の小穂は雌性で短円柱形、少数花をややまばらに付け長さ7~15mm。雌花鱗片は淡色、背部緑色で1脈、長楕円状倒卵形、長さ約2mm。果胞は鱗片より長く、やや直立し黄緑色倒卵形で鈍い3稜があり、長さ2.5~3.5mm、無毛で上部の辺縁はわずかにざらつく。この仲間にはオオイトスゲ、ベニイトスゲ、チャイトスゲなど似たものが多数あり、かつ変異の連続が見られるため区別はたいへん難しい。精密な検討を要する。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)160、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)269、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)340-341 |
分布 | 北海道南部、本州、四国、九州、朝鮮半島、台湾、中国大陸。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域(現状不明)、京都市域、山城地域。 |
生存に対する脅威 | 山地開発。林道の拡幅や新設。 |
必要な保全対策 | 開発や林道の拡幅・新設に先立つ詳細な生物調査が必要である。そのうえで開発の適否を判断すべきである。 |
執筆者 津軽俊介