種子植物 イネ科
キダチノネズミガヤ
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 過去現在を通じて標本の採集例が少なく、産地も限られている。村田:近畿地方植物誌(1999)179頁には、当時の京北町と能見の2か所の産地が記録されているだけである。 |
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形態 | 温帯林下にはえる多年草。地下茎は鱗片に覆われ、長さ10~30に達する。稈は斜上または直立し高さ40~100cm、上部で多数分枝する。葉は軟らかく長さ8~15cm、幅3~8mm。中肋は緑色で目立たない。円錐花序は長さ7~13cmくらいで直立。小穂は灰緑色でときに帯紫色、長さ2.5~3mm。苞穎は同形同長で長さ1.5~2mm、透明質で1脈、鋭尖頭。護穎は小穂と同長、基部付近にまばらな軟毛がある。芒は細く長さ5~8mm。ネズミガヤがやや似るが、丈低く全草灰緑色でなよなよとしている。地下茎はないかまたは短く、長い地下茎をもつ同属のほかの種から容易に区別できる。稈の下部は倒伏状で節から発根するのもネズミガヤの特性である。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)103、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)335、日本イネ科植物図譜(平凡社)510-511 |
分布 | 本州、四国、九州、中国大陸。 ◎府内の分布記録区域 南丹地域、京都市域北部。 |
生存に対する脅威 | 林道の拡幅や新設。山地開発。 |
必要な保全対策 | 姿が目立たないため、稀少種と気づかれぬまま諸開発の犠牲となりやすい。林道の拡幅や新設、産地の開発に先立つ詳細な生物調査が必要である。 |
執筆者 津軽俊介