種子植物 イネ科
ミヤマヌカボ
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 準絶滅危惧種 |
選定理由 | 産地が限定され個体数も少ない。村田源著『近畿地方植物誌』38(1997)23頁に芦生とあるのが京都府内唯一の記録である。本種は最終氷期の遺存種と考えられる。 |
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形態 | 高山の岩礫地、北地の海岸や平地の岩場などにはえる多年草。稈は細く叢生、高さ15~30cm。葉は長さ4~10cm、幅0.5~2mm、内側に巻いて糸状。円錐花序は直立、長さ4~8cm、枝は多くは双生しほぼ平滑。小穂は枝にまばらに付き、多くは帯紫色、光沢があり、長さは2.5~3mm、1小花がある。苞穎は不同長。護穎は長さ2mm、膜質、中央脈は背面につき出て長さ3~5mmの芒となる。芒は途中で捩れ曲がる。葯は長さ0.7~1.1mm。コミヤマヌカボが最もよく似ているが、葯は長さ0.4~0.7mm。ときに形態は連続し区別はきわめて難しい。ミヤマヌカボとコミヤマヌカボは2倍体から8倍体まで知られ、区別の決め手は染色体や花粉の観察が必要である。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)125、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)351、日本イネ科植物図譜(平凡社)298-299 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、千島列島南部、サハリン(樺太)、カムチャツカ。 ◎府内の分布記録区域 南丹地域。 |
生存に対する脅威 | 山地の開発、林道の拡幅や新設など。 |
必要な保全対策 | 見かけが目立たず、稀少種と気づかれぬまま諸開発の犠牲となりやすい。山地開発、林道の拡幅や新設に先立つ詳細な生物調査が必要であり、そのうえで諸開発の適否を判断すべきである。 |
執筆者 津軽俊介