種子植物
種子植物 カヤツリグサ科
種子植物 カヤツリグサ科
ケシンジュガヤ
Scleria rugosa R. Br.
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
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2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種A |
選定理由 | 産地が限られ、個体数も非常に少ない。 |
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形態 | 湿地にはえる小型の一年生草本。茎は高さ10~20cm、有毛。葉は長さ7~13cm、幅2mm内外、すべて茎上生、有毛。花序は1茎に2~3個、頂生および腋生、長さ1~1.5cm。果実は球形、径1.5~2mm、灰白色。最も近いマネキシンジュガヤは茎、葉がF毛である。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)169、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)248、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)538-539 |
分布 | 本州(関東南部以西)、四国、九州、沖縄県、台湾、中国大陸南部、マレーシア、オーストラリア。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域(現状不明)、山城地域。 |
生存に対する脅威 | 湿地開発、溜池の改修、圃場整備、農薬の使用。 |
必要な保全対策 | 本種は目立たず、稀少種と気づかれぬまま開発の犠牲となりやすい。湿地の開発や溜池の改修、圃場整備(湿田脇の小湿地が損なわれる)に先立つ詳細な生物調査が必要である。そのうえで工事の適否を判断すべきである。とくに本種は小さく、はえるのは酸性の貧栄養湿地で、富栄養化や遷移の影響は甚大である。 |
特記事項 | 本種が生育するような山すそから水がしみ出した小湿地は、湿地性植物の貴重な生育環境である。 |
執筆者 津軽俊介