種子植物
種子植物 カヤツリグサ科
種子植物 カヤツリグサ科
オオタマツリスゲ(ヒロハノタマツリスゲ、ナガエノムギスゲ)
Carex rouyana Franch., Carex filipes Franch. et Sav. var. rouyana (Franch.) Kuk., Carex filipes Franch. et Sav. subsp. rouyana (Franch.) T. Koyama
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
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2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 産地が限られ個体数も少なく、標本の採集例がきわめて少なく、竜ヶ岳・愛宕山塊、比叡山、半国山のほぼ3か所で標本が採られているだけである。近年の確認情報もほとんどない。 |
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形態 | 山地林下や登山道脇などにはえる軟弱な多年草。叢生。タマツリスゲ同様雌小穂はまばらに花を付ける。全体タマツリスゲに似るが本種はより大型。タマツリスゲは茎基部の鞘が濃赤紫色であるのに対し、オオタマツリスゲでは淡色。果胞の長さ5~6mmのタマツリスゲに対しオオタマツリスゲでは長さ7mmに達する。雌小穂も本変種の方が長く花もより多い。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)154、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)291、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)450-451、京都植物22(5): 10 |
分布 | 本州(東北南部から近畿)。 ◎府内の分布記録区域 南丹地域、京都市域。 |
生存に対する脅威 | もともと稀少種。山間の林道新設や拡幅、開発など。 |
必要な保全対策 | 目立たないため、林道の新設や拡幅工事等にも先立つ詳細な生物調査が必要である。 |
特記事項 | 分布や学名は、『日本カヤツリグサ科植物図譜』に従った。 |
その他 | 日本固有種 |
執筆者 津軽俊介