種子植物
種子植物 カヤツリグサ科
種子植物 カヤツリグサ科
エナシヒゴクサ
Carex aphanolepis Franch. et Sav.
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
---|---|
2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 過去現在を通じて、標本の採集例や確認例が非常に少ない。 |
---|---|
形態 | 山地の明るい林床や林縁、湿った草地、平野部の河川の氾濫原などに見られる多年草。細い地下茎をひき株は叢生する。頂小穂は雄性で1個。側小穂は雌性で数個、球形から長楕円形で長さ1.5~3cm。果胞は卵状楕円形で光沢があり長さ3~3.5mm、嘴には2歯がある。ヒゴクサが最もよく似ているが、雌小穂が有柄で、果胞は卵形で長さ2mmである点が異なる。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)153、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)286、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)430-431 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島。 ◎府内の分布記録区域 丹後地域(現状不明)、南丹地域、乙訓地区、京都市域(現状不明)、山城地域。 |
生存に対する脅威 | 風媒花であるため全体に華やかな部分がなく目立たないため、稀少種と気づかれぬまま林道新設や拡幅工事、または開発によって犠牲となるケースが懸念される。明るい場所にはえるため、遷移の進行も脅威である。 |
必要な保全対策 | 開発など上記要因に先立つ詳細な生物調査が必要である。そのうえで開発、林道開発の適否を決定すべきである。 |
執筆者 津軽俊介