種子植物
種子植物 イネ科
種子植物 イネ科
ウンヌケモドキ
Eulalia quadrinervis (Hack.) Kuntze
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
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2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種C |
選定理由 | 産地が限られ近年の確認情報はない。村田源著『近畿地方植物誌』39(1998)50頁によれば、過去、宇治市五雲峰、田辺町(現・京田辺市)の2か所で標本が採集されているだけである。このうち五雲峰はゴルフ場に造成され、現存は望めない。 |
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形態 | 草原にはえる多年草。高さ1m内外で、稈を束生し姿はススキ属のカリヤスに似る。同属のウンヌケは稈の基部の鞘は黄色のビロード状の毛を密生、葉はほとんど無毛。ウンヌケモドキは基部の鞘は赤褐色で無毛、葉にはまばらに白毛がある。カリヤスとは葉鞘(基部の葉鞘をのぞく)や葉身、総の軸などが多毛であることで区別できる。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)93、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)380、日本イネ科植物図譜(平凡社)692-693 |
分布 | 本州(東海以西)、四国、九州、沖縄県、中国大陸南部、インド北部。 ◎府内の分布記録区域 山城地域(中部、宇治では絶滅、京田辺市では現状不明)。 |
生存に対する脅威 | 山麓の草原は最も開発の対象となりやすく、目立つ花を付けないイネ科やカヤツリグサ科はまっ先に犠牲となりやすい。 |
必要な保全対策 | 開発に先立つ詳細な生物調査が必要である。そのうえで諸開発の適否を判断すべきである。 |
執筆者 津軽俊介