シダ植物
オシダ科
オシダ科
タニヘゴ
Dryopteris tokyoensis (Makino) C. Chr.
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種C |
選定理由 | 温帯中心の種類で、府内ではもともとまれなうえに、湿地開発などによって減っている。近年ではシカの食害も目立つ。 |
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形態 | 夏緑性の多年草で、中~大型、根茎は直立する。葉は叢生し、白緑色から淡緑色、単羽状複生。羽片は中~深裂し、葉の基部に向かって順次縮小する。鱗片は褐色~淡褐色で膜質。 ◎参照 日本の野生植物 シダ(平凡社)188、原色日本羊歯植物図鑑(保育社)94、213 |
分布 | 北海道から九州まで。暖地ではまれである。朝鮮半島、中国大陸からも知られる。 ◎府内の分布記録区域 南丹地域、京都市域、山城地域(宇治田原町)。 |
生存に対する脅威 | 湿地開発、乾燥化、遷移の進行、シカの食害。 |
必要な保全対策 | 湿地の保全が重要。強光にも半陰にも耐え比較的強健だが、乾燥に極端に弱い。人工繁殖自体は、比較的容易である。 |
特記事項 | オオクジャクシダにもっとも似るが、タニヘゴのソーラスは中肋寄りであるのに対して、オオクジャクシダでは辺縁寄りである。イワヘゴは下部羽片があまり縮小しない。タニヘゴモドキはミヤマベニシダとの雑種で、京都府でも確認されている。タニヘゴは涼しい地域のものだが、府内では中丹地域以北には未確認である。 |
執筆者 光田重幸