シダ植物
ウラボシ科
ウラボシ科
クラガリシダ
Drymotaenium miyoshianum (Makino) Makino
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
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2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧ⅠB類(EN) |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種A |
選定理由 | 全国的にまれ。府内でもわずかな個体数があるのみ。 |
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形態 | 常緑の多年草で、通常樹幹に着生し、シシラン属によく似た外観である。葉柄基部は根茎と関節する。葉は肉質で、断面は半円状、長さ20~40cm、幅3~4mm。葉の表面に1条の溝があり、裏面へ中肋が高く隆起して、両側が深い溝になる。ソーラスはこの溝にそって線状に連なる。 ◎参照 日本の野生植物 シダ(平凡社)268、原色日本羊歯植物図鑑(保育社)158 & 204 |
分布 | 本州(中部以西)、四国、九州、台湾、中国大陸南部。通常、深山原生林の樹幹に着生。 ◎府内の分布記録区域 南丹地域、京都市域。 |
生存に対する脅威 | 森林開発、園芸採集。 |
必要な保全対策 | 植物体のわりには根量が少なく、移植はまず不可能。生育は遅く、性質も気難しい。今のところ、森林環境を保全するしかない。将来的には人工繁殖の研究が望ましい。 |
特記事項 | 葉の形状はナカミシシランに非常に似ているが、ナカミシシランの葉の表面には2条の溝があり、区別は容易。シシランとは葉の厚さで区別できる。 |
執筆者 光田重幸