2 潮の流れと網容積
潮の流れと網容積率との関係について述べる前に、今回調査しました2漁場の潮の流れの状況についてお話します。
潮の向きは、身網中心線を基準にして45°間隔で8方位に分けました(図3)。調査を行った漁場ではどちらの向きの潮が一番多いか、また、それぞれの潮の向きについてその出現頻度および平均流速を図4および表2に示しました。
潮の流れ方は、調査期間を通して同じような傾向を示しました。最も頻度が高かった方位は、沖礁漁場では「真潮出潮」および「真潮」がそれぞれ約31%および約23%、高砂漁場では「真潮」が約37%と卓越していました。次いで出現頻度が高かったのは両漁場とも「逆潮」であり、「出潮」および「寄潮」の出現頻度は低いものでした。両漁場とも潮の流れは概ね身網中心線に沿ったものであり、身網は適正な向きに敷設されていることが分かりました。
平均流速は、沖礁漁場では「真潮出潮」および「真潮」で0.5ktおよび0.4kt、高砂漁場では「真潮」で0.4ktとやや速かったものの、その他の向きでは0.3kt以下の緩やかな流れでした。
Copyright (C) Kyoto Prefecture. All Rights Reserved.