4 漁獲の実態
(1)漁獲サイズ
図13は、漁場にいるアサリのサイズと、上記の目合いのジョレンを使用して 漁獲されるアサリのサイズとの関係を示したものです。これによると殻長20mm未満のアサリは全て目合いから抜け落ちますが、25mm以上になるとジョレン内に残る個体が多くなっていきます。そして、殻長33mm以上になると全てのアサリがジョレン内に残ることが分かりました。
次に、同じジョレンを使用して、漁場にいるアサリがサイズの違いによって それぞれどの程度の割合で漁獲されるのかについて推定してみました。その結果は図14のとおりで、殻長22.0{\yokobai50
〜}24.0mmから30.0〜32.0mmまでは、アサリの漁獲される割合は直線的に高くなり、それ以上のサイズになるとほぼ一定になります。なお、殻長20mm未満のものは全く漁獲されないことが分かりました。
(2)出荷サイズ
一方、アサリのサイズ別の出荷個数、出荷量及び出荷金額の構成比は図16のとおりで、“大”及び“中”に相当するアサリの出荷個数の構成比は全体の25%程度にしか過ぎませんが、金額に換算するとその構成比は50%以上になっています。
すなわち、各銘柄のうち“小”及び“小小”等の小型アサリは、出荷量の割りには金額へのはね返りが少ないことになります。また、前述の目合いのジョレンを使用して舞鶴湾でアサリを漁獲した場合には、殻長20mm未満の貝は全て抜け落ちて保護されますが、“小”ではその大半が、“小小”でも一定の割合で漁獲されますので、これら小型貝の商品性や資源保護の面から、その漁獲方法や利用の仕方について、今後さらに検討する余地がありそうです。
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