第3週、全都道府県でインフルエンザの定点当たりの報告数が増加し、11県で警報レベル(定点あたり30)を超えました。全国的には第2週の約3倍(第2週 7.33→第3週 22.73)に達し注意報レベルを超え、京都府でも3~4倍に増加し注意報レベルを超えました(第2週 7.55→第3週 26.47)。京都府下の保健所管内別にみますと、全て注意報レベル(定点あたり10)を超えており、京都市内で2つ、京都市外で5つの管内で警報レベルを超えています。検出されるウイルスは、引き続きA香港型が中心となっています。インフルエンザによる入院患者さんを年代別にみると、高齢者や乳幼児に多くなっています。
インフルエンザに関するポイントを下記に列挙してみましたので参考にして下さい。なお一般的なことではありますが、睡眠不足を避け疲労をためないように体調管理することも大切ですし、必要時以外に人混みを避けることも一つの方法です。インフルエンザの患者さんが急増している時期ですので、気をつけましょう。
・飛沫感染、接触感染をする
マスクは、周りへの感染の広がりを抑えるのに有効です。咳エチケットのための手段として活用してください。
・症状は高熱、だるさ、筋肉痛、関節痛
のどが痛くなったり上気道の炎症が出現してから、あまり日を置かずに急に38度以上の熱が出て、だるさや筋肉痛、関節痛を伴います。全身の症状が強いことが特徴ですが、症状だけで診断は確定できませんが、流行している時期には、こうした症状によりインフルエンザを疑うことができます。潜伏期間は大体1〜3日です(1週間くらいのこともあります)。
・ワクチンが有効です
次のシーズンに流行するであろうワクチン株を3種類予想してワクチンを作成しています。ワクチンは重症化を予防するため、重症化の危険のある高齢者や乳幼児、腎不全や慢性の呼吸器疾患などの持病のある方などでは、とくにワクチン接種が勧められます。
・抗ウイルス薬が有効です
現在、アマンタジン(内服薬 商品名シンメトレルなど)、オセルタミビル(内服 商品名タミフル)、ザナミビル(吸入薬 商品名リレンザ)、ラニナビル(吸入薬 商品名イナビル)、ペラミビル(点滴薬 商品名ラピアクタ)があります(アマンタジンは、インフルエンザウイルスが耐性を持っていることが多いので、あまり使われなくなってきています。)発症してからできるだけ早い時期に投与を開始したほうが、より効果が期待できるため(通常、48時間以内とされています)、だるさが強く、高熱が出るなどインフルエンザを疑う症状が出た場合には、早めに受診してください。
・インフルエンザウイルスは乾燥に強いが、湿度が高い環境には弱いです(短時間で失活しやすくなる)
インフルエンザウイルスは、体の外に出てしまうと、生き続けることはできません。暖かく湿度が高い環境に弱いですので、温度は室温20度、相対湿度50%以上を一つの目安にしてください。部屋の換気も良い方法です。
・アルコールで失活します
インフルエンザウイルスに対して、手洗いやアルコールの使用は有効です。ただ、冬場にはアルコール消毒に強いノロウイルスなどのウイルスも流行しますので、まずは、手洗いをしっかりすることが大切です。
(1月30日更新)
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分類 |
報告 |
1類感染症 |
報告がありません |
2類感染症 |
結核が2件報告されました |
3類感染症 |
報告がありません |
4類感染症 |
A型肝炎が1件報告されました |
5類感染症 |
急性脳炎と風しんが各1件報告されました |
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