中丹広域振興局
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取材日:2022年2月22日
取材者:舞鶴高専4年 中内 和
同 秋保 雛乃
初めまして、舞鶴工業高等専門学校(舞鶴高専)4年の中内和と秋保雛乃です。
今回、京都府中丹広域振興局の「地域の魅力カタログ」事業で、舞鶴市に本社を構える細井工業株式会社様を取材させていただきました。
1.ガラスの曲げ加工技術がすごい! 2.設計から部品製作、組み立てまで一貫生産! 3.納期1日前完成! 4.コミュニケーションが取りやすく雰囲気が良い! |
細井工業は、1947年設立の舞鶴市の基幹産業を支える機械器具メーカーで、主な事業は自動車用のガラス成形機の設計製作です。また、ガラス成形だけでなく一般産業用の省力化機械や装置なども手掛けておられ、設計から組み立てまでの一貫生産を行われている会社です。1951年から舞鶴市内に拠点を構えられ、「お客様には心地よさを!!社員には働きやすさを!!」を社是に掲げておられます。
(HPから引用)
今回は、そんな細井工業の魅力について詳しくお伝えします。
まず一つ目は、ガラスの曲げ加工の技術力です。
自動車のフロントガラスやリヤガラスの微妙な曲げ加工で要求される品質を実現する技術力は、細井工業最大の特長です。細井工業のガラス製造設備はお客様を通じて、四半世紀以上にわたり、海外でも活躍しています。
二つ目は一貫生産力が挙げられます。
細井工業はガラスの曲げ金型の製作以外にも、一般産業用省力化機械の開発・設計・製作・据え付けを行っておられます。多品種少量の一貫生産体制により、短納期・高性能なものづくりを実現され、そういった強みを生かして積極的に将来の産業構造や顧客ニーズに備えて努力を続けてこられています。
三つ目は、『納期1日前完成』という目標です。
昔は社内の工程管理の仕組みが充分に機能しておらず、常に納期に追われている状況だったそうです。そこで、「お客様納期1日前完成」を目標として、毎週の工程会議などを通じて社員全員でスケジュールを共有するよう徹底されました。全員が社内全体の状況を把握できるようになったことで、同時進行するいくつもの製造工程を効率よく進めることが出来るようになりました。
また、工場では新鋭の大型工作機なども駆使されていますが、やはり蓄積されてきた職人の技術も重要になります。多くの中小企業で技術の継承が課題となっているように、細井工業も同じ悩みを抱えておられました。しかし、業務の連鎖に社員全員で取り組まれたことで、昔気質の無口なベテラン職人からも貴重な意見が出るようになり、技術継承のみならず現場発信型体制への改善も進みました。
四つ目は、社内の雰囲気の良さです。
「納期1日前完成」を目的とした情報共有を通じて、業務や世代を越えたコミュニケーションも深まっています。社員数が18人で少人数体制ということもあり、現場や設計の距離が近く、社内は誰とでも話しやすいといった雰囲気の良さがあります。実際に取材してみて雰囲気の良さというものを、私たちも感じることができました。
取締役社長 細井正敏さん:舞鶴市出身。平成13年4月から現職 、現在57歳。
Q:どのような人と一緒に働きたいですか?
A:仕事は面白いことばかりではないじゃないですか。でも、作っているものが形になっていけば面白くなっていくかもしれない。だから、感謝と熱意をもって仲間とともに頑張れる人に一緒に働いてほしいと思います。
Q:社員の方とどのようなコミュニケーションをとっていますか?
A:コロナで行事が出来ていないんですよね。昔は慰安旅行に行っていましたが、最近は行かなくなりました。でも、毎朝、朝礼の時間に食堂前の広場でラジオ体操をしています。それに、朝礼は話す担当をみんなで回して、一言話してもらったり、他にはツールボックスミーティングというものを行って部署ごとに話したりしていますね。
Q:どんな人が細井工業さんには向いていますか?
A:やっぱり手先が器用な人が向いていると思います。それに、人数が少ない会社だから、協調性がある人、あとは、可能性に挑戦することが出来る人が向いていると思います。
製造技術部設計 長瀬雄幹さん(写真左):舞鶴市出身、入社3年目、現在25歳。舞鶴高専出身。
製造技術部設計 田淵健介さん(写真右):舞鶴市出身、入社13年目、現在38歳。舞鶴高専出身。
Q:なぜこの会社に就職しようと思ったのですか?
長瀬さん:僕は、最初大きな会社で働いていましたが、大きな会社な分、やりがいを見つけづらい職場でした。でも、細井工業は現場に近く、自分が設計したものが近くで見ることが出来ました。やりがいを感じることができる、この会社に就職しました。
田淵さん:僕は、お手本のような回答はないのですが…地元の外で就職した後に舞鶴に帰ってきました。帰ってきた時、舞鶴であった合同就職説明会で社長と話して、細井工業に決めました。
Q:職場の雰囲気はどんな感じですか?
長瀬さん:現場と設計の距離が近いから、コミュニケーションがとりやすいです。図面で分かりにくい時、すぐに現場に聞くことが出来ます。全体としてよく話せます。
田淵さん:人が多くないので、だれとでも話しやすいですね。相談しながら図面などを決められる、いい雰囲気だなと思います。
Q:仕事をしていて楽しいこと、またはやりがいを感じることは何ですか?
長瀬さん:さっきと被ってしまうのですが、物の出来る過程を近くで見ている時です。
田淵さん:僕も似たようなことですが、作った製品やアイデアをお客様に喜んでもらったり、採用していただいたりした時です。「アイデアの採用→いいものを作る→その製品がよかったから次も仕事をもらえる」というループにとてもやりがいを感じます。
(京都ビジネス交流フェア2022)
Q:仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
長瀬さん:前の失敗を次に持っていかないということです。例えば前に分かりにくいと言われた図面は、次も同じことを言われないように、工夫をして図面作るよう心掛けています。
田淵さん:段取りをしっかりすることです。段取りは仕事の8割を決めると言われるほど大事です。段取りさえ出来たら仕事はスムーズになるので、段取りをしっかりと決めることを大切にしています。
Q:どんな人が細井工業さんには向いていますか?
長瀬さん:機械が好きで、知らないことに興味をもっていろんな人に質問できる人だと思います。
田淵さん:モノ作りが好きでいろんなことに興味をもって楽しめる人ですかね。
Q:若者(後輩学生)へのメッセージをお願いします。
長瀬さん:働いていく上でうまくいかない時もあると思います。でも、様々なことに挑戦して、やりがいを見つけていってほしいです。そうすると、自然とやりたいことに落ち着いていくと思います。
田淵さん:特に高専生に向けてですが、授業、部活、卒研は、仕事に大事なことが詰め込まれていると僕は思います。学生生活を大切に過ごしてください。いろんなことに挑戦して行ってください。
舞鶴市の企業について詳しく知る良いきっかけになりましたか?
お忙しい中取材に応じてくださった細井工業様、ありがとうございました。
細井工業株式会社
https://hosoi1939-industry.co.jp/(外部リンク)
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