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煮干しは丹後の漁村で生産される代表的な加工品の一つです。多くは、脂の少ない夏のカタクチイワシが原料に用いられます。ここでは、カタクチイワシの煮干しを使った美味しいダシのとり方を紹介します。
丹後の各地で生産された煮干しは、地元のスーパーマーケットや魚屋、土産店などで販売されています。鮮度の良い原料を利用した煮干しは、頭と身がくっついており、腹が割れておらず、銀白色をしていますので、購入の際の参考にして下さい。
頭と内臓を一緒に煮出すとえぐみが出やすいので、これらを手で取り除きます(面倒な場合はとらなくても問題ありません)。時間のあるときにまとめて取り除き、冷蔵庫などに保存しておくと便利です。また、大きな煮干しの場合は、手で半分に割ってやるとダシが出やすくなります。
ダシをとる方法として水に漬けておく方法と、煮出す方法の二通りがあります。どちらの方法も水1リットルに対して40グラム程度の煮干しを使用しますが、好みもあるので自分好みの濃さを探し出して下さい。
水に煮干しを入れて一晩(5~10時間)おいておくと、さっぱりとした上品なダシがとれます。夜のうちに準備し、冷蔵庫で保存して、翌朝に味噌汁などに利用すると便利です。ダシをとった後の煮干しは、目の細かいザルや布巾で濾しとります。
中火にかけ、煮立つ直前に弱火にしてアクをすくい取り、10分程度煮ると濃厚なダシがとれます。事前に数十分間水につけておいてから煮出すと、より濃いダシがとれます。ダシをとった後の煮干しは、目の細かいザルや布巾で濾しとります。
煮干しからとったダシは風味が強いので、味噌汁や煮物など濃いめの料理との相性が良いです。是非、自分でとったダシで様々な料理を作ってみて下さい。なお、ダシは時間が経つと徐々に風味が飛んでしまいますので、できるだけ使う分量を毎回作る方が良いでしょう。どうしても余ってしまったダシは、容器に入れ冷蔵庫で保存し、できるだけ早く使い切って下さい。
ダシをとった後の煮干しは、捨ててしまわずに佃煮などにして食べると、カルシウムなどの栄養分を余すことなく取ることができます。丹後には、沸騰した醤油に砂糖を少し加え、良く乾燥させたじゃこをとろ火で炒るようにして煮る「天じくり」という郷土料理があります。ダシをとった後の煮干しを電子レンジなどで乾燥させて、是非お試し下さい。
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