令和5年度微生物検査結果

京都府では、卵類や肉類、貝類等の畜水産物について、微生物汚染状況を検査により確認しています。検査によって微生物が検出された場合は、食中毒を予防することを目的に生産者や販売者等に対して衛生指導を行います。
サルモネラ属菌による食中毒事例は、卵類が原因食品となることがありますが、十分加熱調理することで防止することが可能です。府内で生産や流通する鶏卵や液卵等について、細菌検査を実施しています。
浅漬による食中毒事例が発生したことにより、府内で生産流通する浅漬の細菌検査を実施しています。
京都府北部地域が面する日本海沿岸では、カキが採取されています。冬場に多く発生するノロウイルス食中毒事例は、カキをはじめとする二枚貝が関与することがあります。この二枚貝は、中腸腺と呼ばれる部位にノロウイルスを溜め込む性質があるため、この汚染状況を確認しています。
近年発生しているアニサキスによる食中毒に対する予防のため、鮮魚におけるアニサキスの検査を実施しています。

令和6年1月から3月実施分

★マガキ

府内で養殖されているマガキについて、ノロウイルスの検査を実施し、全ての検体において陰性でした。

検体の種類	マガキ
検体数	4
流通地	府内産(4)

★野生鳥獣肉

府内で狩猟、解体及び販売された野生鳥獣肉（鹿肉）5検体について、細菌検査（サルモネラ属菌、大腸菌(E.coli)、黄色ブドウ球菌、カンピロバクター属菌、腸管出血性大腸菌、ザルコシスティス属）を実施しましたところ、全ての検体からザルコシスティス属が検出されました。

鹿や猪等の野生鳥獣肉については、微生物汚染に係る成分規格はありませんが、関係部局と十分に連携を図り、引き続き、処理工程における衛生管理や加熱調理の重要性等について関係事業者等へ指導を行いました。

検体の種類	鹿肉(5)
検体数	5
検査結果	5検体からザルコシスティス属が検出

★水産物

府内産水産物8検体について、寄生虫（アニサキス）の検査を実施しました。

3検体の内臓からアニサキスが検出されました。

検体の種類	マアジ(1)、サワラ(2)、サバ(1)、マルアジ(1)、ブリ(2)、スズキ(1)
検体数	8
採取地	舞鶴市(4)、京丹後市(2)、宮津市(1)、伊根町(1)

参考：アニサキスによる食中毒を予防しましょう（厚生労働省ホームページ）（外部リンク）

参考：海の幸を安全に楽しむために～アニサキス症の予防～（農林水産省ホームページ）（外部リンク）

 

令和5年10月から12月実施分

★鶏卵

府内で流通する鶏卵8検体について、細菌検査（サルモネラ属菌）を実施しましたところ、全ての検体において陰性でした。

検体の種類	鶏卵(卵表面)	鶏卵(卵内部)
検体数	8	8
流通地	府内産(8)	府内産(8)

★ヒラメ

府内産ヒラメ2検体について、寄生虫（クドア・セプテンプンクタータ）の検査を実施しましたところ、全ての検体において陰性でした。

検体の種類	ヒラメ
検体数	2
流通地	府内産(2)

★マガキ

府内で養殖されているマガキについて、ノロウイルスの検査を実施し、全ての検体において陰性でした。

検体の種類	マガキ
検体数	4
流通地	府内産(4)

★水産物

府内産水産物8検体について、寄生虫（アニサキス）の検査を実施しました。

1検体の内臓からアニサキスが検出されました。

検体の種類	ヒラメ(2)、ブリ(2)、マダイ(1)、マアジ(1)、サワラ(1)、カタクチイワシ(1)
検体数	8
採取地	舞鶴市(4)、京丹後市(2)、伊根町(2)

参考：アニサキスによる食中毒を予防しましょう（厚生労働省ホームページ）（外部リンク）

参考：海の幸を安全に楽しむために～アニサキス症の予防～（農林水産省ホームページ）（外部リンク）

 

令和5年7月から9月実施分

★浅漬

府内で流通する浅漬10検体について、細菌検査（大腸菌及び腸炎ビブリオ）を実施し、全ての検体において陰性でした。

検体の種類	浅漬
検体数	10
流通地	府内(10)

★野生鳥獣肉

府内で狩猟、解体及び販売された野生鳥獣肉（鹿肉及び猪肉）5検体について、細菌検査（サルモネラ属菌、大腸菌(E.coli)、黄色ブドウ球菌、カンピロバクター属菌、腸管出血性大腸菌、ザルコシスティス属）を実施しましたところ、1検体から大腸菌（E.coli）及び全ての検体からザルコシスティス属が検出されました。

鹿や猪等の野生鳥獣肉については、微生物汚染に係る成分規格はありませんが、関係部局と十分に連携を図り、引き続き、処理工程における衛生管理や加熱調理の重要性等について関係事業者等へ指導を行いました。

検体の種類	鹿肉(4)、猪肉(1)
検体数	5
検査結果	1検体から大腸菌(E.coli)が検出 5検体からザルコシスティス属が検出

★液卵

府内で製造された液卵2検体について、細菌検査（サルモネラ属菌、一般生菌数）を実施しました。

全ての検体で食品衛生法上問題ありませんでした。

検体の種類	未殺菌液卵（卵白）(1)、未殺菌液卵（全卵）(1)
検体数	2
検査結果	未殺菌液卵（卵白）の一般生菌数が6,800CFU/g 未殺菌液卵（全卵）の一般生菌数が980CFU/g

【食鳥卵の成分規格】

1.殺菌液卵は、サルモネラ属菌が検体25gにつき陰性でなければならない。

2.未殺菌液卵は、細菌数が検体1gにつき1,000,000以下でなければならない。

★水産物

府内産水産物10検体について、寄生虫（アニサキス）の検査を実施しました。

5検体の内臓からアニサキスが検出されました。

検体の種類	マアジ(3)、サワラ(2)、ケンサキイカ(1)、トビウオ(1)、サバ(1)、ハマチ(1)、アオリイカ(1)
検体数	10
採取地	舞鶴市(9)、伊根町(1)

参考：アニサキスによる食中毒を予防しましょう（厚生労働省ホームページ）（外部リンク）

参考：海の幸を安全に楽しむために～アニサキス症の予防～（農林水産省ホームページ）（外部リンク）

令和5年4月から6月実施分

★水産物

府内産水産物8検体について、寄生虫（アニサキス）の検査を実施しました。

3検体の内臓からアニサキスが検出されました。

検体の種類	マアジ(2)、サワラ(2)、ヤリイカ(1)、スズキ(1)、ケンサキイカ(1)、サバ(1)
検体数	8
採取地	舞鶴市(7)、伊根町(1)

 

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