京都府住宅審議会基本政策部会(第13回)開催結果
1日時
2場所
3出席者
委員:7名(欠席2名、代理出席1名)
傍聴者:なし
報道関係者:なし
その他:事務局
4議事
(2)住宅政策のあり方について
【事業主体や担い手の役割、地域特性の発揮、住情報の提供・住教育】
- 資料3によりテーマに対する論点の整理について事務局から説明。
- 資料4及び資料5により京都府の住宅を取り巻く状況及び主な施策の取組状況について事務局から説明。
(3)今後のスケジュール等について
- 次回開催の第14回基本政策部会のスケジュール等について事務局から説明。
<議事について>
資料1及び資料2に関する主な質問・意見
資料4及び資料5に関する主な質問・意見
【事業主体や担い手の役割】
- 京都再エネコンシェルジュ認証制度については、スキルを持った方が活躍できる非常に良い取組であると考える。ホームページ掲載の認証者リストには200名程度が記載されているが、掲載されていない残り800名程度は個人のスキルアップとして利用されているような方なのか。運用実態を教えてほしい。
→別部署による取組のため、運用実態を所管課に確認し、お伝えできることがあれば、次回部会で回答する。
- 居住支援法人においては、それぞれの活動実績には差があるものの、安心して住宅を紹介できる環境を整備するため、法人間で連携が図られていると認識している。京都府がそれぞれの法人の活動実績を把握して良い取組みを発信していくことや、市町村が居住支援会議をもつなど、体制を整備することが重要と考えるが、そこまでに至っていない段階では、居住支援法人の役割や法人への期待が非常に大きいと思う。京都府では、法人の活動を支えるために、交流の機会を設けるなどしているが、くわえて良い取組を進めてる法人がより一層伸びるための支援なども積極的に検討してほしい。空き家対策に関しても同様だが、プレイヤーを増やしていくことは望ましいし、行政のマンパワーが限られる中で、民間事業者との連携を深めていくことは一つの方向性だと認識している。ただし、このような制度や事業が次々に作られていく中で、行政が問題の全体像を把握できているのだろうかと不安にも感じているところ。その辺りについて京都府としての考えはどうか。
→居住支援法人については、新たな居住支援の担い手の仲間を増やすという観点でも指定を進めているが、指定数が多くなってくると、行政の手の届かないようなところも出てきてしまうので、居住支援法人連絡会などを通じて、法人に横の繋がりをもって情報交換してもらい、共通認識を持ってもらえるよう努めているところ。また、市町村との連携強化のため、地域連携会議を開催し、市町村の担当者と法人の顔つなぎ等も実施して居住支援の広がりを持てるような場を設けて着実に進めている。今後、居住支援法人連絡会において、法人の好事例共有などにより、根幹部分では共通の認識をもって居住支援に取組めるように、全体をボトムアップしていきたい。
- 各法人のスキルの違いや得意不得意などをサポートし合うような関係性のモデルを発信していくことも重要であると考える。地域によっては法人数が少ないところもあるため、参画のハードルは下げつつも、質は担保して法人としてしっかりと居住支援に取組んでもらうこと、また法人に取組んでもらえるよう誘導していく支援策が重要であると考える。
- 障害者の居住支援・自立支援については、福祉・医療分野と行政機関の連携による支援サービスの充実化と、障害者の生活に不安を抱かれる障害者の保護者や周辺住民などへの情報提供を含む支援に関して取組んでほしい。
→障害者の居住支援や自立支援は、重要なテーマであると認識している。京都府では、居住支援に関する地域連携会議の一環として府の住宅部局と市町村の福祉部局で連携を図る取組なども積極的に図っているところ。こうした取組を通して、福祉や医療分野の関係者にも居住支援法人による障害者支援の取組について発信していきたい。
→京都市北区で活動する居住支援法人が連携し、障害者の受け入れの推進を目的として賃貸住宅の大家向けにフォーラムを開催したことがある。その中では、精神障害者が登壇され、大家に対して住まいに関する困りごとなどを説明される機会があり、その際に、京都府としては、住宅セーフティネット制度等に関して制度周知を図ったことがある。
- 大工の人数が大幅に減少しているというデータの提示があったが、ハウスメーカーや工務店に在籍している大工は集計されているのか。住宅建設価格やリフォーム価格が高騰している中で、ハウスメーカーや工務店が提供する比較的安価な住宅を購入する者が多い状況であり、ギャップがあるように思われる。
→大工の人数は、国勢調査を参考としており、職業小分類において「大工」として申告された者の数であり、非常に正確な情報として調査されているもので、事業所の在籍状況には依らない。
- 高齢者の中にはリフォーム事業者に対して不安を抱かれる方もおられる中で、地元の事業者が安心して耐震改修等に取り組めるよう、地域のリーダー的な事業者の育成に対する取組を進めてほしい。地域のリーダー的な事業者を支援し、改修好事例の共有や低廉で効果的な耐震対策の発信などの役割を府としても担ってほしい。また、行政のマンパワーが不足する中で、プレイヤーを増やしていくことも重要であり、取組みに熱心な市町村や特に対策が必要な地域でモデル事業を展開することも考えられる。
- ストックの時代の住宅政策の根本は、住宅において健全な維持管理を行うことであると考える。住宅政策の中では、改修を施すというよりも、むしろ健全な状態を保つための維持管理を前提とし、住宅のタイプなど地域特性にふさわしい仕組みの構築や支援が必要であると考える。これからのストックの時代においては、プレイヤーとなる担い手の育成なども含めて、維持管理を適切に行う方向性を踏まえた施策を展開してほしい。
- 府として、それぞれの地域にふさわしい住宅施策の推進に向けて、市町村の取組みを支援したり組織したりする役割が非常に強まってきていると考える。
【地域特性の発揮】
- 外国人居住については、例えば、八幡市、久御山町、宇治田原町及び井手町などでは、工業地に勤める外国人労働者の増加などにより、外国人の居住比率が高くなっている状況なので、何らかの情報や集計は必要であると考える。
→外国人居住やその居住支援に関しては、これまでの部会の中で何度か資料提示させていただいているところではあるが、現在、公営住宅に入居する外国人のデータを集計する動きなどもあり、引き続きデータを追っていきたい。
→今回、男山団地での多文化共生に向けたイベント実施に関する説明もあったが、そういったことも含め、今後、公営住宅には外国人居住者との共生に対する役割も期待されるのではないかと思う。
- 住宅政策の在り方として、地域によって住宅政策として取組むべき内容が異なるため、それぞれの地域に応じた施策の推進に向けて、府としては市町村の施策の支援を継続してほしい。
【住情報の提供・住教育】
- 空き家にも通じる話だが、特に京都市内では、路地奥に立地しているために再建築不可の老朽化住宅が多くあり、高齢者が単身で住まわれていることも多い。そういった住宅に対する耐震化については、支援策の誘導に工夫が必要であり、例えば、耐震ベッドのような安価な費用での耐震化にも力を入れてもいいのではないかと考える。
→耐震改修や耐震シェルター設置となると多額の費用がかかるため、シェルターベッドなどの比較的安価で手が届く範囲での耐震対策についても検討していく余地はあり、誘導の方法も含め検討していきたいと考えている。
→耐震改修や耐震シェルターの設置について、特に高齢者は、費用面や後継ぎの不在を理由に、耐震対策にまで踏み込まなくても良いだろうといった様子が多く見受けられる。子世代や孫世代に対して耐震対策に関する普及啓発を行い、家族全体で考えていただく視点での誘導をできないかと考えている。
- 耐震化については、ストックベースで考え、社会的な施策として耐震補強や耐震改修を進めなければならない。個人所有や入居者といった個人に対する施策という観点からの耐震改修施策には限界があると考える。
- 地価高騰に伴い、これから住宅の取得を検討しようとされる若年層や子育て世帯にとっては、UR賃貸住宅や公営住宅に目が向けられるようになるのではないかと思う。一方で、UR賃貸住宅などの住宅情報については、民間の不動産情報サイトに情報が掲載されているわけではないので、府民に十分に届いていないのではないかと思うが、その点についてはどうか。
→URの取組みが伝わっていないということではなく、府やURなどそれぞれの主体によるさまざまな取組を広く情報発信し、情報をきちんと住民に伝えることは重要であると考えており、それぞれの主体によるあらゆる制度が住民に利用される状況が望ましいと考えている。
- 若年層へのアプローチとして、民間の不動産情報サイトに公営住宅の情報を掲載することはできないか。
→民間の不動産情報サイトへの掲載により、幅広く情報発信が可能になるという思いはある一方で、公営住宅においては、地域や所得水準などにより入居条件に制限がある中で、誰もが入居してもらえる状況にはないため、民間情報媒体への掲載は難しいと考えている。
→インターネット上の情報発信という意味では、公営住宅に関しても情報発信されているので、インターネットを通して調べられないという状況にはなっていない。
- 京都府では今後も地価高騰が続くことが想定されるため、若年層や子育て世代などによる住宅取得がますます難しくなると考える。近隣府県への転出を抑制するためにも、亀岡市や南丹市などの山陰線沿線などへの居住誘導を図ることも検討してほしい。
- 住まいに関する相談件数について、京都府は全国と比較して、既存住宅に関する相談が多く、新築やリフォームに関する相談は少ないとのことだが、その要因などについて思い当たることがあれば教えてほしい。
→京都市では京安心すまいセンターで住まいのワンストップ総合窓口を実施されていることもあり、京都市在住の方に案内することもあるが、府内から受ける住宅相談としては、既存住宅におけるトラブルに関する相談が比較的多いことを把握している。
- 新築やリフォームに関しては、実績を十分に積まれ、信頼できる事業者を府民に紹介していくことが重要であると考える。
【その他】
- これからのストックの時代においては、住宅を「社会的なストック」として捉え、住宅ストックの構造を健全化する社会的な行政施策として取り組まなければならない。入居者の年齢や所得に関わらず、ストック全体としてどのように整備していくのかという施策を打っていくという観点が必要であると考える。
5配布資料