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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業等を紹介するページです。
(2022年1月21日、ものづくり振興課 足利)
株式会社シーラ(外部リンク)(京都市北区)の平塚陽子 代表取締役にお話をおうかがいしました。
--長年の経験、実績を重ねられ、昨年10月に独立起業されましたね。「遂に!」という感じがします。
平塚)そうですね。ここ北山にメンズ、レディースのスーツ、コート、ワンピース、シャツなどを、フルオーダーでお作りする仕立て屋として開業しました。
--仕立て屋さんのお仕事をおさらいさせていただくと・・・。
平塚)採寸、生地選び、デザイン、CAD等での型入れ(生地への各パーツの当てはめ)、裁断、縫製、立体プレスなど、職人とも連携しながら様々な工程を経て、お客様の体型や希望に適った世界で1着のお洋服を作らせていただくというものです。ご意向を掘り下げ、調整、ご提案を重ねて最適な解を見出していくというところが難しいところでもあり、醍醐味でもあります。
--中でもレディースのフルオーダーというのは珍しいですよね。
平塚)レディースオーダーメイド服を仕立てるお店は全国でも数少なく、京都でもレディースオーダーメイド服専門店と謳う店はほとんど存在しません。女性はヒップやバストに凹凸があり、しかも個人差があるので、フィッター(採寸する人)にも職人にも高度なノウハウと技術が要求されるため、容易にレディースオーダーメイド服を取り扱うことができないのです。しかも、オーダースーツのルーツである英国をはじめ、ヨーロッパですら、未だにレディーススーツのノウハウは確立されていないと言われているのです。
--すごいですね!
平塚)「こんなお洋服が着たい」と少女が画用紙に描いた絵が、自分にぴったりのサイズとなって出来上がる、そんな女性の夢を実現したいと思ったのです。
--むちゃむちゃ素敵ですね!
平塚)ですので、雑誌や画像の切り抜きを参考にオーダーすることも可能です。例えば、憧れの女優さんのお洋服の再現も可能です。デザイナーや高級生地屋さんともネットワークを結んでおり、様々なご要望やご提案をしております。
--なるほど。ところでシーラとはどういう意味ですか?
平塚)よくぞ聞いてくれました!(笑)。「SARTORIA」というのはイタリア語でして、英語ではTAILOR、仕立て屋です。「シーラ」というのは、スペインのベストセラー小説で、テレビドラマ化もされた『情熱のシーラ』から取りました。第二次世界大戦頃のスペインなどを舞台とし、仕立て屋でありながら、時代に翻弄され祖国のためにナチスドイツに対するスパイになっていくという女性のお話なんです。そのドラマのお店の雰囲気にとても魅了されたのです。モニターに映っているこちらです。
--ほほう!世界観と言いますか、主人公の女性が逞しく生きていく姿が平塚さんご自身にも重なりますよね。
平塚)この台も、そのドラマに登場していたものを真似たんです。女性のドレスの裾を調整するものです。
--いいじゃないですか!!
平塚)ドラマの冒頭に、主人公が多くのピストルを服の下に隠すように体に巻き付けているシーンがあるのです。そこで店のマークは、ミシンのようでもありピストルのようでもあるものにしたのです。
--これまた、いいじゃないですか!!
平塚)これからますます、このお店を、お客様が輝くための素敵な場所にしていきたいと思っています。
今後が大変楽しみです!!
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