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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(掲載日:令和2年2月6日、聞き手・文:ものづくり振興課 足立、足利)
Quiny株式会社(外部リンク)(京都市)の村中代表取締役にお話をおうかがいしました。
--あらゆる現場でロボット化、自動化のニーズが高まる一方、その「相談に係る工数」が大きく、なかなか実現に至らないというのも、現在の日本の実態としてあるわけですが、そんな中、「目からウロコ」なサービスを始められましたね。
村中)はい、「Quiny App」と言いまして、現場の方が、自動化したい作業工程の動画を添付して、作業内容の説明を、スマホやパソコンで送付するだけで、概ね2週間以内にロボットや自動機の構成と概算見積もりを提⽰するサービスを提供しています。
--現場側、ユーザー側は、スマホで動画を撮るだけでいいのですか?
村中)はい、そうです。ぶれないようできるだけ固定して撮影していただければと思います。
--お手軽でいいじゃないですか!お金はいつ払うのですか?つまり、ユーザー側の送信・相談、御社側の提示は有料ですか?
村中)いえ、今のところ、無料にしています。提示した内容に合意した後、具体的な設計を進め、ロボット等の納入に至れば、もちろんその料金はいただきますが、「Quiny App」は、現在のところ、あくまで無料で相談、提案を行う「窓口サービス」です。
--いいですね!ユーザー側もそうですし、SIer、ベンダー側も、いちいち現場に行く手間、コストが省け、画期的ですね。
村中)はい、そうなんです。当社は、他のSIer様、ベンダー様とネットワークを組んで、ユーザーの様々なニーズに応えていきたいと考えており、SIer様、ベンダー様にとっては、この「Quiny App」が、新たなユーザー獲得の「入口」となりますし、何より、受ける相談の「確度」が高いものが多いので、ビジネスに繋がりやすい、費用対効果が高いのも魅力だと思っています。
--ユーザー、SIer、御社のまさに「三方よし」ですね!しかし、ユーザーが動画を送ってくるというのは、「今ここが課題だ」と分かっているからであって、現場の真の課題は、「ここが課題だ」と気づいていないところにこそある、というものだとすれば、どうなんでしょうか。
村中)もちろんそうですね。だからこそ、「Quiny App」を入口として課題意識の高いユーザー様と繋がり、その後は、実際に現場ミーティングを重ねていきますので、その中で対応していきます。実際この後も出張です(笑)。
--そうなのですね。
村中)ユーザー様の現場には、様々な隠れた課題もありましょうし、当社の技術や今の企業ネットワークの技術だけでは対応できないものもありましょうから、企業ネットワークに参画する企業様を、いつでも募集しています。
--仕事の入口が増えるだけでなく、確度の高い相談、課題意識の高いユーザーと繋がれる可能性も高く、SIer、ベンダーにとって大変魅力的ですね。
村中)今後は、ユーザー様が送ってこられた動画の解析、説明の解析を自動化する、データベース化し解析の精度を高める、提案の精度を高めるといったことにも取り組んでいく予定です。例えば、溶接工程の動画から周囲の作業環境も含め、独自の画像解析技術で、作業者の動きや周辺環境を3Dデジタル化、可視化することで、より最適なロボット選択が可能となります。
--それもまたおもしろいですね。昨年起業されたわけですが、そのきっかけは?
村中)会社名の「Quiny」の元は、「912」という数字なんです。「912」というのは、日本標準産業分類の小分類の912番「労働者派遣業」からきています。
--ほう。
村中)これまでは、「人材派遣」の時代であったとしたら、人口減少、人手不足時代の今は、「ロボット派遣」の時代だろうということで、ロボットのサブスクリプションをやろうということで、2019年2月起業しました。現在は4名体制で、もっと幅を広げて「Quiny」を入口にとしつつ、様々なSIer、ベンダー、リース・レンタル企業のネットワークも組みながら、様々なロボットの開発、提供を行っています。
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