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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(2022年12月27日、ものづくり振興課 足利・恩地・御厨)
株式会社ギャラリー創(外部リンク)(京都市中京区)の山本順子代表取締役にお話をおうかがいしました。
--このお仕事を始められたのは?
山本)美術が好きだからです。26歳から始めているのですよ。美術品は、たくさんのことに気付かせてくれて、どんどん幸せになるんです。
--作家の精神性に触れて、ということですか?
山本)もちろん、高い精神性、澄んだ精神世界に触れて、ということですね。美しいものは、間違いなく人を幸せにするということです。美術の力ですね。
鴨居玲の作品
--26歳から始められたということですが。
山本)ギャラリーを開いたと言っても、当然すぐにお客様が来られるわけではないですし、私自身、京都出身ではありませんから、パイプもありませんし、大変でした。365日、休まなかったです。好きでやっていましたから、大変だと思っていたわけではありませんけれど、このままボロ雑巾のようになって死んでしまうかも、と思った時がありました。でも、この仕事が好きでしたから「目を見開いて死んでやる」と心の中で叫んだのを覚えています。
--売るのは大変ですか?
山本)売り歩くわけではありません。あくまで「作品の力」で人が集まるのです。私たちの力ではありません。私たちの仕事は、作品に向き合った時に、作家・作品の世界を感じ取っていただける空間・雰囲気づくりです。
--では、買うのは?
山本)私の場合は、売れる売れないという視点はありません。自分の感性に合うものを買います。このスタンスは崩しません。
--このたび、「情報セキュリティあんしん対策事業補助金」をお使いいだきました。
山本)こんな小さなギャラリーですのに、ホームページがサイバー攻撃を受けたことがあったんです。
--そうだったのですね。
山本)それから、作品や篆刻など作家、作品に関する様々な情報データベースを保有しています。
--おお!すごい!デジタル化時代だと、真偽の判定もよりスムースになりますね。
山本)そうなんです。そういう貴重なデータのセキュリティが大切なのです。
--なるほど。
山本)現代は、海外のアートディレクターによる、ある意味での市場の操作に、多くのコレクターの皆様も引っ張られてしまっている時代です。日本には優れた素晴らしい作家、作品が数多くありますが、それらが危機に直面していると思います。
--そうなのですね。
山本)ですので、私どもは、あくまで作家、作品に寄り添い、日本の美術を支え続けてまいりたいと考えているのです。
伊藤若冲の作品と山本代表取締役(右)と社員の安藤さん(左)
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