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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(令和4年3月30日、ものづくり振興課)
グランディング株式会社(外部リンク)(京都市)の吉田様にお話をうかがいしました。
-会社概要を教えてください。
吉田)簡単に言いますと、創業14年のゲーム開発会社です。その間、コンソールゲーム機だけではなく、早期のスマホゲームへの参入やボードゲームの世界展開、VRでのゲームアプリ開発、クラウドファンディングなど時代に合わせた様々な挑戦を行い続けてきました。面白いゲームであることだけでなく、新しい体験をお客様に届けたいと思っています。そういったゲームを、信頼できるスタッフとともに、技術力や企画力といった裏付けのもと「大地に足をつけて」真摯に創っていく。それがグランディング、という会社です
-福岡県が本店ですが、京都に拠点をもたれているのは、何か理由があるのでしょうか。
吉田)もともと、東京で創業しまして、東日本大震災以降、東京だけですと色々な点でリスクが高いと感じて、コンテンツのまちである福岡にオフィスを設けました。2017年末に、中間地点として京都にスタジオを設置した流れです。現在は20人くらいの規模ですが、50人くらいまではスタジオの規模を拡大したいと思っております。
-近年は、XR技術も活用されているようですが、きっかけはありますか。
吉田)そうですね。私自身が元々SEGA出身なのですが、
東京スタジオのスタッフにもSEGAでスペースチャンネル5の開発メンバーがいたことでVR版の開発を行ったことがきっかけだったと思います。
常に新しいものに挑戦しておりましたから、その流れですね。VRコンテンツの開発は収益の面ではまだ難しい部分が多いですが、弊社の社長を含めVRが大好きなスタッフが多くいるので、ゲームを開発したり、受託コンテンツを作ったりしています。
-どのようなコンテンツを開発されてきましたか。
吉田)ゲームでは、先ほど申し上げたSEGAのIPである『スペースチャンネル5』ですね。
音楽とダンスを題材にしたセガの名作ゲーム『スペースチャンネル5』の世界観をそのままに、全身で体感できるVRゲームになっています。未来の宇宙テレビ局の新人リポーターとなり、先輩リポーター「うらら」とポーズを決め、謎のダンシング宇宙人「モロ星人」による地球侵略の危機を救う、というミッションストーリーが含まれています。
-面白そうですね。ゲーム開発以外ですと、どのようなものを作っておりますか?
吉田)最近は、展示会でのコンテンツ制作依頼が多いですね。タイヤメーカー様からの依頼で、高い静粛性能や快適機能などの魅力を、VRを駆使したエンタメ空間の中で直感的に伝えるコンテンツを制作したり、未来のコンセプトカー、MI-TECH CONCEPTの機能を訴求するホロテーブルVRコンテンツを制作したりしました。展示だけでは表現できないもの、まだ完成品がないものを表現できるのがVRなので、今後もこのようなニーズは増えるのではないかと思います。
また、阪堺の街並みと茶湯文化を伝えるホロテーブルVRコンテンツ 「TIME TRIP SAKAI」を開発し、堺市歴史ミュージアム「利晶の杜」に常設展示しております。伝統や文化、芸術の分野にもVRを活用している事例として、是非皆様にも見ていただきたいです。
-XRの市場を広げるには、どのようにしたらよいと感じますか?
吉田)個人的にはは、Facebook社が「Meta」へ社名変更したことは、大きな流れになったと感じています。今後のVR,メタバースなど大きな変化があるとかんがえています。現状はVRデバイスなどが大きかったり視野をふさがれたりなど制約が多いです、そこがクリアできたらもっと広がるのではないでしょうか。また、オンライン会議が当たり前になってきましたから、これからはバーチャル会議が進むのではないかと思います。
-XR技術の未来について思いや考えを聞かせて下さい。
吉田)時間やお金を使わずに、誰もがアプリでVRコンテンツを作る時代が来るのではないかと思っています。また、デバイスの軽量化やバッテリーの問題もクリアしたらいいですね。
-貴社としては、どのような取組をされていく予定ですか?
吉田)実は、この度、VR専門の開発スタジオを福岡に開設して、VRスタジオのオフィシャルサイトを公開いたしました。
これまで⾏なってきたVRのゲームや広告案件などの開発⼒を更に強化しつつ、全国⾃治体や企業案件などのVRはもちろん、AR、MR、METAバースなども含め、絶え間なく進化し続ける全てのXRのニーズに対応し、ゲーム会社ならではの体験創出のクリエイティブを⾏っていきたいと考えております。
-そうなんですね!それは、凄いです。
吉田)これまで、様々なゲーム開発を行なってきた弊社として、社内のVR開発チームを母体に、 社外で様々なVR体験を創ってきたプロフェッショナルを集めて設立したVR専門のスタジオです。
クリエイティブディレクターである生田は、博報堂のVR専門ブティックであるHAKUHODO VR/ARに参加し、数々のビッグクライアント向けVRコンテンツをディレクションしてきました。VRへのこだわりは人一倍強く、これまで触れてきたさまざまなVRの問題点や改善点を徹底的に研究することで独自技術のホロテーブルVRを考案しています。
ゲーム会社にしかできない体験創出の力と、広告クリエーターとしての”伝えるロジック”を融合したVR体験を作りたいと考えています。ゲーム開発で培ったアイデア創造力と、それを形にする技術力で、これまでのVRと違う、 現実の体験以上に人の心に届くXRコンテンツを作成します。
-ありがとうございます!今後とも応援しております。
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