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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(令和4年4月1日、ものづくり振興課)
業務用ライトユース向け高精細表示スマートグラス「EzARGO」がリリースされましたので、お話をうかがいました。
-商品概要を教えてください。
増田)以前、取材いただいたものはプロトタイプでしたが、市場向け商品としていよいよ完成した、といったところです。本体のみでの販売はもちろん、お客様のニーズに応じて、メガネに装着したり、ヘルメットに装着したりできます。
-見やすい!!ARグラスは投影される映像が粗くて見にくいことが多いですが、これは高精細ですね。
増田)はい。商品だけを見ると特徴がわかりにくいのですが、他社製品と比較していただければ、その差を感じていただけるのではないかと思います。レンズ技術のノウハウをXR技術領域に活用すべく、開発を行いましたので、「見やすさ」を追求しております。
-視覚伝達領域に詳しいメンバーで開発されたからこそ、実現されたのですね。ちなみに、こちらはプロジェクターのような役割を果たすと理解したらよいでしょうか。
増田)そうですね。プロジェクターの先には、通常スクリーンが必要ですが、AR(拡張現実)として表示されますので、スクリーン不要なプロジェクターとなっています。主に、工場などの現場サポートツールとして活用いただいております。京都府のチャレンジバイの認定をしていただきましたので、今後様々な機関に広げて行きたいと思っております。
-XRのコンテンツ開発をされる事業者様はいらっしゃいますが、デバイスの開発をされる企業は珍しいですね。
増田)そうですね。デバイス開発企業も大手や海外企業が多く、オールインワンにしてしまおう、という方向が強いのですが、弊社はデバイスにメモリやアプリケーションを搭載せず、あくまで「グラス」として映し出す機能に特化しています。セットアップも不要ですので、すぐにお使いいただくことができます。
-京都府でも、先日コンテンツ関連事業の成果発表会にて使用させていただきましたが、パソコンに繋ぐだけでグラスを使えましたので、これはプレゼンの場などでも便利ですね。
(コンテンツ関連事業の成果発表会「京都コンテンツチャンネル」)
増田)はい。プレゼンテーションの場面では、パソコンを見ながらしゃべる必要はなく、グラスを通して発表内容を確認することが可能であるというメリットがあります。
今はスマートフォンやパソコンなど皆様持っていますし、ハードウェアに搭載すべきアプリケーションは、殆どそちらに備わっています。ですから、EzARGOに関しては、「画面を見る」のではなく、「自然と見える世界の中に画面を映す」ツールとなっています。
-ありがとうございます!今後とも応援しております。
(令和2年3月24日 ものづくり振興課 足利)
空間に、スマホ画面が!!
ブルーオプテック株式会社(外部リンク)の「ARモジュール」に、胸ポケットのスマホをコードでつなぐだけ!とても簡単!
これなら、人と話しながらでも、無理なく様々な情報を入手できますね!
(掲載日:令和2年2月3日、聞き手・文:ものづくり振興課 田中、足利)
ブルーオプテック株式会社(外部リンク)(本社:けいはんなオープンイノベーションセンター)の増田代表取締役社長にお話をおうかがいしました。
--御社の概要を教えてください。
増田)光学モジュールを基本とした光学/メカの設計・開発受託、評価設備の開発受託と光学技術に関するコンサルティングを主に行っています。2016年に設立し、まもなく6名体制となります。
--光学メカですか。
増田)例えば、光学機器メーカーが製造工程で用いるレンズ検査装置等です。もちろん、レンズ技術だけでなく、メカトロ、レーザー、MEMS、センサーなど様々な技術・デバイスと融合した製品開発を得意としています。
--そうなのですね。
増田)また、技術の幅広さだけではありません。単に仕様書に従って試作するというのではなく、開発のための設計、図面づくりから、試作や製品評価、量産設計や設備立ち上げ、量産部品づくりや量産メーカー選定まで全てサポートできます。光学技術の入口から出口までトータルで対応できる唯一の企業だと思います。
--すごいですね。なぜ御社はそれが可能なのですか。
増田)私自身、某メーカーで光技術に30年以上携わってきた技術ノウハウがあります。前職時代に工程の一部をやってくれるところ、コンサルティングしてくれるところはありますが、トータルで対応できるところが本当にないとつくづく感じてきました。
--なるほど。
増田)そして、メーカーで多種多様な量産にも携わってきましたので、国内外に多くのパートナー企業と連携も出来ております。
--また、ARモジュールの開発も進められていますね。
増田)はい、現在開発途中です。試作段階は終了です。
--開発中で詳細は言えないと思いますが、簡単に、どういったものですか?
増田)一般のメガネで例えると、メガネフレームの横辺りにある「映像源」と、メガネレンズに当たる「映像出力部」で構成されています。
--この出力部に映像が見える?
増田)そうではないです。装着しますと、数メートル先に50インチ以上の映像が見えます。現実世界に映像がリアルに追加されます。
--そうか、そうですよね。拡張現実ですものね。いわゆるスマートグラスのメーカーは他にもありますよね。
増田)もちろん、競合は多いです。しかし、当社の特長は、まず、さきほど申しましたような技術力と、開発から量産までを知り尽くしたノウハウがありますので、「安い」ということが挙げられます。
またその構造と要素技術は既に特許登録もされております。弊社の独自技術です。
--なるほど!
増田)また、スマートグラスの完成品を販売するわけではなく、ARモジュールに特化していますので、メーカーを問わず、形を問わず、広くこの高性能で安いARモジュールを提供することができます。ARモジュールだけでビジネスにしようとしているのは、日本初だと思います。
また弊社は基幹技術部品はMade in Japanにこだわって対応しました。
完成が楽しみです!
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