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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(令和3年5月6日、ものづくり振興課 足利・足立)
株式会社アドインテ(外部リンク)(京都市)の十河代表取締役にお話をおうかがいしました。
--改めて御社の概要を教えてください。
十河)当社は、IoTとAIで小売、機械、農業を科学するというビジョンの基で、独自開発したIoT端末「AIBeacon」とDMP(データマネジメントプラットフォーム)を駆使して、ONE to ONEマーケティングをはじめとする人の行動から心理に至るまでの予測/分類モデルの構築を行っています。
--行動解析、人流解析等をなさってる企業も最近は多く出てきているようですが、まず、AIBeaconは、どういった特徴があるのでしょうか。
十河)普通のビーコンはBLEで通信するため、スマホでアプリを立ち上げておく、あるいは、BLEをONにしておくということが必要ですが、そういう人は非常に限られています。
--なるほど。
十河)一方、当社のAIBeaconはBLEビーコンとWi-Fiセンサーが一体となった端末です。1つ1つのスマートフォンが発信している電波をキャッチすることで、端末の匿名位置情報を捕捉します。そのため、顧客がそれぞれ持つスマートフォンがどのように移動したのか、というデータが取得できますし、エリア内にあるスマートフォンの数も計測できるため、混雑状況の可視化もできます。Wi-Fiで捕捉できるため、スマホユーザーの7~8割程度がカバーされますので、より実際に近い解析ができます。
--なるほど。消費者の持ち歩く「スマホ」、店舗等に設置された「AIBeacon」、そして御社の「DMP」という構成ですね。
十河)そうです。株式会社ココカラファインヘルスケア様のドラッグストア全店舗にてコロナ対策における混雑状況可視化サービスの提供を開始することとなりました。フロア内にAIBeaconを1〜2台程度設置することで店舗全域の捕捉が可能です。初期設定も不要、特別な工事も必要なく、電源に接続するだけで即座に計測開始及びお客様への告知が可能となります。
--いいですね。
十河)AIBeaconに限らず様々な対応をしています。例えば、RFID無線通信による個体識別の技術の一種、NFC(Near field communication/近距離無線通信)を基にした電子Tag読み取りシステム「AITag」を東京ドームの全席 約45,000席に導入しました。新型コロナウイルス感染者が発生した場合、感染者と接触した可能性のある方や近隣の座席に座っておられたお客様に、メールで注意喚起を行い、行動変容を促すとともに、クラスター発生のおそれを早期に感知することで、感染拡大を防ぐためのもので、東京ドーム様と共同開発した独自のシステムです。
--いいですね!
十河)ただし、私たちのゴールはもっと先にあります。リアルタイムの混雑状況の見える化だけでなく、来店されるお客様への告知もそうですし、メールで注意喚起だけでなく、座席から注文可能なモバイルオーダーシステムとの連携や試合状況に応じた販促や、試合結果と連動した近隣店舗のクーポン配信など、来場されたお客様にも価値ある情報配信への可能性を模索します。
--いいですね!
十河)AIBeaconを使うことで、来店する顧客の数はもちろん、その顧客が店舗に滞在した時間、ある期間内における来店頻度、店舗内の回遊パターンが把握できます。そこに当社が積み重ねてきたAI、データ処理のノウハウを重ね、分析をすることによって、顧客の行動を明らかにし、客観的なデータに基づいた店舗オペレーションの改善や、売上UPに向けた施策が実施可能になります。さらに、分析結果を活用し、ターゲティング精度を高めた広告をSNSやスマートフォンアプリ上に配信することも可能です。
--O2Oマーケティングですね。
十河)O2Oマーケティングが可能なロケーションメディア型缶詰自動販売機「AIICO」も開発していますよ。デジタルサイネージ型の自動販売機として、商品特性の詳細や生産者の物語などを動画コンテンツとして配信するだけでなく、顧客ごとに最適化された動画広告の配信を行うものです。
--食品産業的にも良い話ですね。最後に今後の展望はいかがでしょう。
十河)自動販売機は手掛けていますが、無人店舗は良いと思っていません。店舗設置者としては省人化が図られ良いかもしれませんが、顧客にはメリットがないと思うからです。人に喜んでもらえるということが何より不可欠だと思っています。
--なるほど。
十河)「人」への深い理解を通じた「人」中心の社会を実現し、クライアント様や事業とスタッフ、関係するすべての人が混然一体となって成長していく環境を創造・提供することが当社の使命だと考えています。
今後も楽しみです!
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