「分かりやすく、使いやすい公共交通ネットワーク実現会議(丹後地域)」第4回会議開催結果
1 開催日時
平成18年8月7日(月曜日)午後1時30分から午後3時40分
2 開催場所
天橋立ホテル(宮津市字文珠310)
3 会議の概要
(1)「改善実行計画」素案について
<資料>
1.「分かりやすく、使いやすい公共交通ネットワーク実現会議(丹後地域)(第4回会議)」(PDFファイル、191KB)(PDF:191KB)
2.利用実態調査の概要(KTR)(資料1-1)(PDFファイル、325KB)(PDF:326KB)
3.利用実態調査の概要(丹後海陸交通)(資料1-2)(PDFファイル、51KB)(PDF:51KB)
4.委員からの主な意見(資料2)(PDFファイル、16KB)(PDF:16KB)
5.「改善実行計画」素案(資料3)(PDFファイル、64KB)(PDF:64KB)
(考え方)
- 失敗を恐れずに、まず、モデル的・実験的にできることから改善に取り組む
- 公共交通を事業者任せにせず、利用者も行政も一緒になって自ら考え、皆で良くする
(主な改善実行計画例)
<ダイヤ>
- 平日、土休日で需要に合わせた別ダイヤ設定
(土休日に「臨時特急」や「貸切団体臨時列車」の新設など)
<運賃>
- 覚えやすい運賃(100円刻み)の設定
(京丹後市・丹海交通で一部区間200円バスの運行)
<駅・停留所>
- バス停位置の見直し
(弥栄病院や、野田川駅前広場への乗り入れ)
<車両>
- 快適な車両、乗って楽しい車両の演出
(車内での写真展やラッピング車両)
<情報>
- 一目でほしい情報の得られる案内の掲出
(ポケット時刻表作成、旅館パンフの活用)
<その他>
- 気持ちのよい(魅力的な)サービス
(乗務員や駅員のにこやかな応対など)
(2)協議における主な意見等
今井座長あいさつ
- 「改善実行計画」は、1 失敗を恐れずに、まず、モデル的・実験的に改善に取り組み、2 公共交通を、事業者任せにせず、利用者も行政も一緒になって自ら考え、皆で良くしていくことが基本
- 便利な交通を実現するために、少しでも多くの意見を出していただき、次につなげたい
北近畿タンゴ鉄道株式会社辻本代表取締役社長
- 地域の皆様に親しまれ、愛されなければ地方鉄道として事業の発展はない
- 少子化などの影響以上に利用者が減少しており、存廃の岐路に立っていると感じている
- 多くの意見をいただいており、皆さんの御期待に応えてまいりたい。100%実施したい思いであるが、経営的な事情等で研究に時間を要するものもある
- 宮津線が全通し来年で75年、老朽化が進んでおり、安全運行のために様々な対応が必要になってきている。今後とも皆様の支援をよろしくお願いしたい
北近畿タンゴ鉄道株式会社五十嵐鉄道事業本部長
- 経営状況やJRとの接続等の課題もあるが、できるものは実現したい。ただ、経費のかかるものは検討を深める必要がある。また、どうしてもできないものもでてくる
- 接続改善については、列車ごとに、どの列車に接続したらよいのか利用者の需要を十分に把握して、ニーズに応えたい
- 駅舎内でバス事業者への情報提供のためのスペースを検討したい
京都リビング新聞社藤田編集長
- 京都市からの旅行者は必ずしも便利さを求めていない
- 運行状況が分かったり、駅の待ち時間を楽しくする仕掛けがあれば、不便とは感じず、楽しい思い出になる
京丹後市峰山町老人クラブ山本会長
- 京都から峰山に帰るのに、京都16時25分発と17時26分発では、峰山に同時刻に着く。接続改善が必要
- 駅で降りバスに乗り継ぐのに時刻表など表示がなく不親切
丹後海陸交通株式会社高見代表取締役社長
- 情報提供については、KTRと連携してサービスを向上させたい
- すべての駅でバスとの接続をとるのは駅間距離や速度の違いなどから困難なので、主要な駅での接続を中心に考えていきたい
久美浜高校PTA小牧前副会長
- サイクルトレインを実現し、自治体職員が率先して利用して通勤すれば地域住民にも波及するのではないか
- 公共交通を利用し支えるのは地元の住人である。地域住民の利便性向上がまず大切
与謝地方PTA連絡協議会今川会長
- 通学の足の確保のためにKTRは是非維持してほしい
- 駅舎における夜間などの安全の確保を特にお願いしたい
- 運賃については、できる範囲で安くしてほしい
天橋立観光協会宮崎会長
- JRからKTRに乗り換えたときに、2回目の検札が煩わしい。KTRからJRへの場合はないので改善できないか
- 現在の丹海バスやKTRの時刻表は土地勘のある者には分かっても、観光客には理解しにくい。京都や新大阪からの起終点タイプの時刻表をつくるなど工夫ができないか
京丹後市中山市長
- 10月から一部区間で低定額運賃のバスをモデル的に実施する。是非成功させたい
- 乗り継ぎできない便があることを周知するのも行政の役目の一つ
宮津市井上市長
- 冒頭に国から説明のあったコミュニティバスについて、地方でも活用できる制度がないか、詳しい情報を提供してほしい
伊根町向井町長
- 自治体職員が率先して公共交通を通勤に利用することが大切
与謝野町奥野主幹
- これまで、鉄道・バスが単独に取り組んできたが、行政もまじえ、一緒に改善していくことが大切
- バス路線が分かりにくい。地図上に路線図を掲示してほしい
如意寺(旧久美浜町)友松住職
- 地元だけをターゲットにするのは事業的にも限界があり、観光客を呼び込む必要がある
- 公共交通を利用しても安心して旅行できることを全国に発信し続ける必要がある
- KTRでも青春18きっぷ、ジパング倶楽部などが使えるようにすれば効果は大きい
「関西じゃらん」益子副編集長
- 素案はよくまとまっているので、優先順位を付け実現してほしい
- 地元の人も、事業者に要望するだけではなく、双方、協働し合う姿勢をもってほしい
- 旅の目的は人によるので、丹後を全く知らない人へのアプローチも必要
京都大学大学院中川助教授
- 提案の内容は大変よいものなので、是非実現させたい。このメンバーは計画をつくるためだけではなく実行するためにも集まっておられるので、是非やりましょう
- 工夫して、やる気で取り組んでいるところは利用者が増えている。公共交通への追い風が吹いていると捉えて前向きに取り組むべき
- 工夫できる点は多いといえ、例えば起終点タイプの時刻表などは利用者の需要が高い
- 鉄道を支えるに当たって、最も重要なのは駅のまわりに街をつくることであり、長期的に取り組んでいく必要がある
- パターンダイヤは重要なので是非検討を。地図におとした路線図の作成も重要