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京都府児童虐待防止強化対策検討会(第3回)

 

京都府における施策化の重点ポイントや条例構成案について検討しました。

開催日時

令和3年7月14日(水曜日)午後1時30分から3時15分

場所

京都ガーデンパレス「葵」

出席者(敬称略)

【委員】

  • 津崎 哲郎 NPO法人児童虐待防止協会 理事長
  • 上野 昌江 関西医科大学看護学部 教授
  • 松田 義和 京都府医師会 理事
  • 奥村 久夫 向日市立勝山中学校 校長
  • 小林 新一 京都府警察本部生活安全部少年課 児童虐待対策官兼少年サポートセンター所長
  • 桝田 悟司 京田辺市健康福祉部 子育て支援課長
  • 和田 敬司 久御山町民生部 子育て支援課長
  • 平野 徹 京都市子ども若者はぐくみ局子ども若者未来部 子育て世代包括支援担当部長

【専門委員】

  • 髙屋 和志 京都子ども虐待連絡会 代表(京都府医師会)
  • 浦田 雅夫 大阪成蹊大学教育学部 教授、アフターケアの会メヌエット
  • 周藤 由美子 ウィメンズカウンセリング京都 フェミニストカウンセラー
  • 藤井 美沙子 施設職員(社会的養護経験者)

【京都府】

家庭支援課長、各児童相談所長 ほか

開催結果の概要

議事

(1)中間報告案の策定に向けた施策の重点ポイントについての検討
(2)条例構成案の検討

主な意見

施策化の重点ポイントについて

未然防止
  • 虐待やDVでトラウマを抱え、援助希求力の乏しい人を適切な支援に繋げられるよう、支援者同士がWEB上で社会資源の情報を共有できるようなネットワークづくりが必要。
  • 文部科学省が推進する「生命の安全教育」を実施する学校・保育施設等と連携し、幼児期から性教育を浸透させていくことが重要。
  • 学校においては、保育所等との連携や育児中の保護者の協力を得て、実際に乳児と触れ合う体験学習などが可能。
  • 保育士や教師、小児科医など、子育て家庭に関わるみんなで子育てを見守る仕組みの構築が必要。
  • 地域の担当保健師によるすべての妊産婦、子育て家庭の支援体制が必要。
早期発見・早期対応
  • 母子保健担当部署において、保護者と連絡がとれない、子どもの様子が把握できない家庭は、要対協にしっかり繋げていくといった連携の強化が重要。
  • 虐待やDVでトラウマを抱えた人への支援について、支援者がトラウマを理解した支援を行えるよう、トラウマインフォームドケアについて支援者へ周知や研修が重要。
  • 従来の電話相談だけでなく、SNSが浸透した新たな時代に適化するツールの活用が必要。
被虐待児や親等への支援
  • 性的虐待を受けた子どもへの支援について、性暴力被害者ワンストップ支援センター(SARA)の職員が児童相談所・児童養護施設等に出向くなどして、子どもと関係を築きながら支援できるような仕組みの構築が必要。
  • 系統的全身診察を行える医師(小児科医や産婦人科医等)との連携体制を各医療圏や保健所単位で構築することが必要。
  • 子ども食堂や学習支援、居場所づくりなど地域の多様な機関がチームを組み、多様なかたちで支援し、親が虐待を繰り返さないよう本当の改善を実現するような仕組みの構築が必要。
社会的養護
  • 子どもにとって不利益とならないよう、すべての施設に支援コーディネーターを置き、京都府として支援内容の標準化を図ることが必要。
  • 退所前の早い段階から支援者との関係を構築し、退所後も同じ支援者に気軽に相談できるようなサポート体制が必要。
児童相談所・市町村・児童養護施設等
  • 市町村支援も含めた児童相談所へ適正な人員配置が重要。
  • 適切に一時保護ができるよう施設面の整備や、虐待対策のために十分な予算措置が必要。
  • 児童相談所・行政・司法(警察・検察等)・教育・医療・救急(消防)間での情報共有と専門分野での評価を行うための取組みが必要。
  • 在宅ケースを主に支援する市町村の体制強化も重要であり、子育て家庭へ実際にサービスを提供する民間の機関も要対協に取り入れ、地域での見守りを強化することが重要。

児童虐待防止条例(仮称)について

  • 関係機関や府民等が役割と責務を改めて確認し、虐待防止に向けて取り組む起点となるよう、条例を制定すべき。
  • 虐待は保護されて終わりではなく、そこからの支援についても府民が理解できる内容が必要ではないか。
  • 「虐待」という言葉の印象が強く、虐待をしていない家庭が対象にはならない印象を与える可能性がある。未然防止から支援まで対象は広く、虐待から子どもを守ることの重要性をアピールできるよう条例の名称がとても大事。
  • 子育て支援条例もあることから、この条例の位置づけが誤解を招かないものとするには、「児童虐待防止条例」がわかりやすい。その中で、内容を子育て支援というところにも項目を十分割いてはどうか。
  • 医療機関との連携強化だけでなく、教育機関との連携も非常に大事であり「医療機関、教育機関との連携強化」というようにしてはどうか。
  • 京都府の掲げる「子育て環境日本一」を入れるのであれば、子育て環境づくりを章立てし、どのようなかたちでこれから環境をつくっていくのかということを具体的に示す方がわかりやすい。
  • 親への支援についてしっかり盛り込むべき。
  • 子どもの意見表明、アドボケイトの視点を盛り込むことも必要ではないか。
  • 児童相談所など行政だけでは十分対応できないので、民間の機関と連携する姿勢を盛り込むことも必要ではないか。

 

 

 

お問い合わせ

健康福祉部家庭・青少年支援課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4792

kateishien@pref.kyoto.lg.jp