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調査趣旨 |
地球上には1千万種にも及ぶ多様な野生生物が存在するといわれているが、人間の活動によって、 これまでにないほどの速さと規模で種の絶滅が進んでいる。あらゆる野生生物の種を絶滅から守って いくことは、生物多様性の保全から見ても、野生生物の持つ様々な価値を守るうえからも緊急の課題 である。 また、野生生物の生存基盤である地形や地質、これらと野生生物の総体である自然生態系も、生物 多様性の保全を進める上で重要な要因であり、これらを含めた総合的な取組が課題となっている。 このため、「京都府レッドデータブック」を作成するに当たり、府内における絶滅のおそれのある 野生生物種や緊急に保護を要する地形・地質・自然現象、自然生態系の現状やその保全対策を複合的 に把握し、府内の生物多様性を保全する施策の基礎的データとして活用することを目的に、「京都府 レッドデータ調査」を実施した。 |
調査対象 |
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調査体制 |
1.京都府レッドデータ調査選定・評価委員会 京都府レッドデータ調査を実施するに当たっては、調査の総合的な方針や選定、評価の 基準、レッドデータブックの掲載内容などの検討、分類群間の相互調整などを行うため、 京都府レッドデータ調査選定・評価委員会(以下「委員会」という。)を設置し、20名 の委員で構成した。 なお、委員会の検討結果に基づき、対象となる種等の選定・評価や分科会の取りまとめ などを行うため、委員会の下に「野生生物種」、「地形・地質・自然現象」、「生態系」、 「選定・評価基準」の四つの分野別専門委員会を設けた。 【委 員】◎は会長、○は分野別専門委員会代表(敬称略) ◎ 千地 万造 京都橘女子大学名誉教授(元学長) ○ 村上 興正 京都大学大学院理学研究科講師(野生生物種専門委員会) ○ 石田 志朗 元山口大学理学部教授(地形・地質・自然現象専門委員会) ○ 木幡 欣一 元武庫川女子大学教授(生態系専門委員会) ○ 牧 岩男 大阪教育大学教育学部教授(選定・評価基準専門委員会) 荒谷 邦雄 九州大学大学院比較社会文化研究院助教授 植村 善博 佛教大学文学部教授 遠藤 彰 立命館大学理工学部化学生物工学科教授 小椋 純一 京都精華大学人文学部環境社会学科教授 近藤 高貴 大阪教育大学教育学部教授 長田 芳和 大阪教育大学教育学部教授(H10〜11) 布谷 知夫 滋賀県立琵琶湖博物館総括学芸員 長谷川二郎 南九州大学園芸学部教授 細谷 和海 近畿大学農学部水産学科教授 松井 正文 京都大学大学院人間・環境学研究科教授 武蔵野 實 京都教育大学教育学部教授 村田 源 元京都大学理学部講師 山岸 哲 京都大学大学院理学研究科教授 吉見 昭一 京都市教育委員会特別社会教育指導員 吉安 裕 京都府立大学農学部助教授 【関係行政機関】 京都府企画環境部環境管理課 京都府農林水産部森林保全課、水産課 京都府土木建築部公園緑地課 京都府教育庁指導部文化財保護課 京都府立植物園 京都府保健環境研究所 京都市立動物園 【担当課】 京都府企画環境部環境企画課 京都府レッドデータ調査組織体系図 |
調査方法(フロー図) |
本調査は、平成10〜13年度までの4箇年をかけて実施したものである。調査に当たっては、まず京都 府レッドデータ調査選定・評価委員会が調査全般の基本的な方針を定めるとともに、調査計画などの 検討を行った。選定・評価委員会は、調査期間を通じて計6回開催し、調査の進捗状況に応じて、選定 方針の決定、評価基準の策定、掲載内容の検討などを順次行うほか、各分野間の相互調整を行った。 また、選定・評価委員会の下部組織として分野別専門委員会を設けて適宜開催し、調査対象の決定や 選定基準の調整、分科会間の調整などを行った。調査は、分類群及び分野ごとに設けた17の分科会が、 それぞれ調査方針や方法を検討し、文献や標本、現地調査などにより実施した。さらに、府内の自然環 境保全上、特に重要な場所については、野生生物種や地形・地質、生態系の分野を超えて調査グルー プを作り、9回に及ぶ合同現地調査を実施した。この結果については、下巻の生息・生育地の項で記載 している。なお、本調査を取りまとめた京都府レッドデータブックは2分冊で、上巻には野生生物種を、 下巻には、地形・地質・自然現象と自然生態系を掲載した。 京都府レッドデータ調査フロー図 |
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