選定理由 |
ホウ素を含む鉱物で、府内では本鉱物の産出は本地域以外に知られていない。 |
分布 |
ダトー石は塩基性火成岩中に二次鉱物として普通に産する。また、スカルンや蛇紋岩、角閃石片岩中にも産する。細脈状に産することが多い。 |
特徴(特異性) |
舞鶴帯南部の夜久野複合岩体は綾部市北部から福知山市北部を経て、夜久野町の南部へと続く。主として変はんれい岩や変玄武岩などの塩基性岩類から構成される。トロニエム岩などの酸性岩類も伴う。変はんれい岩は片麻状構造をもち、主として角閃石と斜長石からなり、時に単斜輝石を含む。全体としてソレアイト的な分化傾向を示す。ダトー石ははんれい岩質岩体中の蛇紋岩レンズのうち、露頭下部の灰緑色蛇紋岩(変質部分)に多数の白色鉱物脈として産する。大きな脈では幅約10cmのものもある。この場合は加水灰礬ざくろ石を混入することが多い。細い網状脈部は比較的純粋である。ぶどう石やパンペリー石を伴うことも多い(石渡、1978)。 |
現状 |
露頭は変質しており、新鮮な鉱物の採取は困難である。 |
保存に対する脅威 |
道路整備やその他の土地開発によって露頭が失われる可能性がある。 |
必要な保全対策 |
塩基性岩中の白色鉱物脈の分布を調査する必要がある。 |